teacup. [ 掲示板 ] [ 掲示板作成 ] [ 有料掲示板 ] [ ブログ ]

 投稿者
  題名
  内容 入力補助画像・ファイル<IMG> youtubeの<IFRAME>タグが利用可能です。(詳細)
    
 URL
[ ケータイで使う ] [ BBSティッカー ] [ 書込み通知 ]

スレッド一覧

  1. 返信ありがとう(1)
  2. ぽろりっ(1)
スレッド一覧(全2)  他のスレッドを探す 

*掲示板をお持ちでない方へ、まずは掲示板を作成しましょう。無料掲示板作成


日本人の美容整形技術は世界一

 投稿者:ねこ  投稿日:2013年 5月 3日(金)14時51分19秒
  日本人の美容整形技術は世界一
http://book.geocities.jp/japans_conspiracy/02/p008.html#page94
日本人は何でも自虐的だ。
西洋人に容姿が劣ると劣等感を持っている人も多いが、
これまでの歴史で、傑出した西洋人には日本人が多い。
デヴィ夫人までそうだとは言わないが、
ウクライナのティモシェンコ前首相などは、
純粋の金髪美人と思ってしまうほどだ。
(仮説を含む)
( http://park.geocities.jp/jpcdebate/0103/p031.html )
 
 

西尾市民病院は西尾市民の恥だ!

 投稿者:Asano  投稿日:2011年 7月10日(日)12時32分3秒
  1時間待ち、2時間待ちは毎日
4時間待ち、5時間待ちになることもある。
医師も看護婦も事務員も何ら不思議に思わない。

こんな西尾市民病院は西尾市民の恥だ!

血液検査をする。
結果は30分で判明するが患者に結果を伝えるのは二ヶ月後。

こんな西尾市民病院は西尾市民の恥だ!

こんな医療事故もありました。
http://www.youtube.com/watch?v=tI70psEuwL0

「西尾市民病院 だめだよ あそこは、、、」
多くの市民が 安城市・碧南市・豊田市など 近隣の市の病院を利用します。

設備や技量が劣っているのではありません。
医師も看護婦も患者の立場を考えず
流れるままに流されているように思えます。

こんな西尾市民病院は西尾市民の恥だ!
 

和歌山県立医大・紀北分院、整備基本計画発表----診療科再編や全面改築

 投稿者:みね  投稿日:2007年 1月31日(水)03時41分40秒
  ◇チーム医療を充実、脊椎・脊髄の専門科も----10年度開院
 県立医大はかつらぎ町の紀北分院について、診療科の再編や病棟の全面改築など整備基本計画をまとめ、23日発表した。教育や研究、研修を充実させ、大学付属病院の特色を保ちながら、本院や近隣の医療機関と役割分担し、医師不足のカバーと健全経営を目指す。新病院は10年度中に開院する予定。

 診療体制は、一般外科と産婦人科を廃止し、神経精神科を設置。内科を中心としたチーム医療による総合診療を充実させる。一般外科は橋本市民病院や公立那賀病院など近隣の医療機関で担う。産婦人科は事実上休止状態だった。

 一方、専門性を高めるため、全国的にも珍しい脊椎・脊髄の疾患治療に特化した「スパインセンター」を設置。整形外科、脳神経外科、リハビリテーション科、神経精神科などでチームを組み、腰痛など疾患の原因を総合的に究明し、治療と術後ケアを行う。また、終末期の緩和ケア科も新設。神経精神科を中心に、昨年4月からスピリチュアルケア科を開設した高野山大(高野町)と連携して研究する。

 病棟は敷地内で現在より南側へ移して新築。4階建て、延べ床面積7200平方メートル。08年度から着工する。総事業費約42億円。

 病床数は現在稼働している146床から1104床に縮小する。内訳は、一般80床、緩和ケア20床、感染症4床。緩和ケア病床は当初、10床でスタートする。

 紀北分院は1938(昭和13)年、組合立紀北病院として開院し、55年に県が買収。61-69年に本館や別館を新築・増改築したが、老朽化が進み、使われていない部分もある。05年度の患者数は、延べ人数で入院3万3755人、外来8万187人。記事:毎日新聞社【07年1月24日】
 

妊娠中のビタミンE摂取量~少ないと子供に喘息

 投稿者:みね  投稿日:2007年 1月31日(水)03時20分31秒
  [06年11月16日 (VOL.39 NO.46) p.43]
 英・アバディーン大学のGraham Devereux博士らは,募集した妊婦から生まれた子供1,861例の縦断的コホート研究を行い,妊娠中のビタミンE摂取量が少ない母親から生まれた子供は5歳までに喘鳴と喘息を発症しやすいとする結果をAmerican Journal of Respiratory and Critical Care Medicine(2006; 174: 499-507)に発表した。

【早発型持続性喘息で5倍の差】
 Devereux博士らは「妊婦のビタミンEと亜鉛を含む食品の摂取量は,出生児の喘鳴と喘息の発症リスクに関連する」と結論している。
 妊娠中のビタミンE低摂取が,生後 5 年間の持続性喘鳴と持続性喘息に関連することが判明した。持続性喘鳴の発症しやすさは,ビタミンE摂取量が最も少ない五分位に属する母親から生まれた子供は最も多い五分位に属する母親から生まれた子供に比べて3.47倍,早発型持続性喘息の発症しやすさは5倍であった。
 さらに,同博士らは「ある典型的な小児のサブグループでは,妊娠中のビタミンE摂取が少なく,出産時に母体の血漿中α-トコフェロールが少ないことが,5歳時の呼気中一酸化窒素(NO)の増加に関連していた」と述べている。
 これまでの多くの疫学研究では,抗酸化作用のあるビタミンC,E,β-カロチンなどの栄養素の摂取と血中量が少ないことが、喘息と関連していることを示しており,セレン,亜鉛,銅,鉄,マンガン,マグネシウムなどの微量元素も喘息と関連していることを示している。このため,今回の研究は疫学研究ではなく胎児段階の状態を調べるために妊婦を募集した。

 同博士らは同じコホートに関して,妊娠中のビタミンE摂取が比較的少ない母親から生まれた2歳児は,かぜの症状はないのに喘鳴を発症しやすいと同誌(2005; 171: 121-128)に発表している。

【呼気中NO量にも関連】
 今回の研究では,小児1,253例の症状データと,妊婦1,120例の食物摂取頻度質問票によるデータが得られた。小児700例が皮膚プリックテストを受け,478例で1秒量(FEV1.0)を測定し,167例で呼気中NO濃度を測定した。
 妊娠中の母体のビタミンE摂取量は,5歳児の前年の喘鳴〔オッズ比(OR)0.82〕,喘息の発症(OR 0.84),前年の喘息と喘鳴(OR 0.79),持続性喘鳴(OR 0.77)それぞれと負の関連があった。

 さらに妊娠中の母体のビタミンE摂取量は,2歳未満で発症し5歳で継続している喘息と定義された早発型持続性喘息と負の関連があった。Devereux博士らは「ビタミンE摂取が最も少ない五分位に属する母親から生まれた子供は,最も多い五分位に属する母親から生まれた子供の5.14倍,早発型持続性喘息を発症しやすかった」と述べている。呼気中NOは,母体のビタミンE摂取量と負の関連があった。

 ある母親のサブグループのみに当てはまるもう1つの興味深い発見として同博士らは「(妊娠12週目ではなく)出産時の母体の血漿中α-トコフェロールは,アトピーの母親から生まれた子供についてのみ,呼気中NOと負の関連があった」と指摘している。

 妊娠中の母体の血漿中αトコフェロールは5歳児の気管支拡張薬投与後のFEV1.0に正の関連があった。妊娠中の母体の血漿中α+トコフェロールは,1μg/mL当たり5歳児の7mLのFEV1.0増加と正の関連があった。

【亜鉛は湿疹にも関連】
 妊娠中の母体の亜鉛摂取量は小児の喘息発症(OR 0.83),活動性の喘息(OR 0.72)と負の関連があった。さらに妊娠中の母体の亜鉛摂取量は,5歳児の前年の息切れ,かぜ症状を伴わない息切れ,前年の喘鳴を伴う喘息,湿疹の発症,医師が確認した湿疹,現在湿疹治療中であることと負の関連があった。

 母体の亜鉛摂取量は2 歳以降の発症と定義した遅発性喘息と負の関連が認められたことから,Devereux博士らは「亜鉛摂取量が最も少ない五分位に属する母親から生まれた子供は,最も多い五分位に属する母親から生まれた子供の1.91倍,遅発型喘息になりやすいことがわかった」と述べている。

 妊娠中の母体の亜鉛摂取量は,生後2年間には見られないが5歳で存在する湿疹と定義された遅発型湿疹とも負の関連があり,摂取量五分位ごとの調整ORは0.84であった。

 重要な点として,小児の栄養摂取と呼吸アウトカムの間には何の関連もなかった。同博士は「本研究は5歳での小児自身の栄養摂取は,母体の栄養摂取とその小児の呼吸アウトカムとの関連性を変化させないことを示している」と付け加えている。

【ビタミンEは肺と気道に影響】
 Devereux博士らは「気道は受胎後16週までに完全に発達するため,妊娠初期のビタミンE曝露はその後の妊娠段階での曝露より気道機能に影響を与えやすいのかもしれない」として,妊娠中の母体の栄養摂取が胎児の気道発達に影響しうることを示す動物実験を挙げている。

 同博士は「われわれの発見は,ビタミンEは肺機能と気道炎症に二重の影響を及ぼすこと,またその影響は出生前と生後の各段階で変化する可能性があることを示している。肺機能は,アトピーとは無関係に妊娠初期のビタミンE曝露に関連していたが,アレルギー性の気道炎症はその後の妊娠段階でのビタミンE曝露に関連していた」と述べている。
 英国では主要なビタミンE源はヒマワリ油,グレープシード油,コーン油,マーガリン,小麦胚芽,ナッツ,ヒマワリの種で,主要な亜鉛源はレバー,小麦胚芽,赤身の肉,種子,ナッツである。

 妊娠中のビタミンC,β-カロチン,マグネシウム,銅,鉄の摂取に関しては,いずれも5歳児における喘鳴症状,喘息,湿疹,花粉症,アトピー性感作との間に一定の関係はなかった。多変量解析では,これらの疾病のいずれも妊娠中のマンガン摂取と負の関連は認められなかったが,単変量解析ではマンガンに関して負の関連が示唆された。
 これまでの複数の研究で,ビタミンC,E,セレン,マグネシウムを補充しても喘息アウトカムを一定して改善することはないことが示されている。
 

H5N1型ウイルスに大流行リスクはあるのか--専門家が現況を分析

 投稿者:みね  投稿日:2007年 1月31日(水)03時08分38秒
   どのようにして,インフルエンザウイルスが大流行を起こすのか。また,H5N1型インフルエンザウイルスにはその要素が備わっているのか。フリードリッヒ・ウィルヘルム大学病院(ボン)内科のPeter Walger博士は,こうしたリスクの現況を分析し内科学アカデミー講座で報告した。

【抗原シフトがリスクの源】
 感染症の脅威は人類の誕生にまでさかのぼることができ,その脅威は数千年間,変わらずに存在し続けている。ただ,脅威の具体的対象がある時代ではペスト,また現代では鳥インフルエンザと変化しているにすぎない。

 現在,世界的な流行病を語るうえで最も問題なのは,A型インフルエンザウイルスである。同ウイルスの表面には赤血球凝集素(H)とノイラミニダーゼ(N)という 2 種類の抗原が存在するが,赤血球凝集素では15の型のうちH1,H2,H3の 3 つが,ノイラミニダーゼでは 9 つの型のうちN1とN2の 2 つがヒト病原性を有している。ただし,これはあくまでもヒトを対象とした場合で,獣医学では他の抗原も重要となる。

 通常,あるウイルスにおいて,遺伝子再集合(セグメントの組み換え)による抗原シフトが生じると,それが大流行の引き金となる。Walger博士は「抗原シフト後のウイルスは免疫学的見地からすると,ヒトが抗体を準備していないウイルスである。遺伝子再集合により新型のA型インフルエンザウイルスが発生した場合,この型への免疫はヒトにはないため防御の手立てがなく,世界中の人々が感染の脅威にさらされる」と説明。ただし,「新しい遺伝学的分析によると例外もある」と述べた。

 その分析によると,1918年に発生し,わずか11か月間で3,000万~5,000万人が死亡した“スペインかぜ”のH1N1型ウイルスは,トリインフルエンザウイルスのみに由来していた。それがトリからヒトへ直接に伝播し,さらにヒトにおいて複製能力を獲得したのである。

 これに対して,1952年に“アジアかぜ”の大流行を引き起こしたH2N2型ウイルスは,ヒトインフルエンザウイルスのH1N1型とトリインフルエンザウイルスのH2N2型の遺伝子再集合が共通の宿主であるブタで起こって出現した。68年に発生した“香港かぜ”のH3N2型ウイルスも,トリインフルエンザウイルスのH3型とヒトインフルエンザウイルスのH2N2型に由来している。

【高い致死率が大流行を阻む】
 以上のことを踏まえると,現時点では純粋な人畜共通感染症ウイルスであるH5N1型が,H1N1型の場合と同等に,遺伝子変異だけで新型の大流行ウイルスとなる可能性があるのかどうかが問題となってくる。それとも,大流行ウイルスとなるにはやはり遺伝子再集合が必要なのだろうか。もし遺伝子再集合が起こるとしたら,ヒトインフルエンザと鳥インフルエンザに同時に感染したリューゲン島(ドイツ)の一農民においてではなく,中国でブタの体内において起こると考えられている。しかし,Walger博士は「こうした事態が発生する確率はきわめて低いことから,これが大流行の引き金となる可能性はまずない」と主張した。

 さらに,同博士は「いずれにせよ,現在蔓延中の変異が生じていないH5N1型トリインフルエンザウイルスが,新たに大流行ウイルスとなることはない」と指摘。
 その理由として,これまでにヒトからヒトへ伝播した症例が全くないといった事実に加えて,菌力が強いことを挙げている。スペインかぜのウイルスであるH1N1型にヒトが感染した場合の致死率は1.5~2.5%であったのに対し,H5N1型ウイルスに感染した場合では50%にも達している。致死性の高いウイルスは宿主を死亡させることにより自滅してしまうため,決して大流行ウイルスにはならないという。

 長期的スパンで眺めると,1968年にさかのぼるH3N2型の大流行が現在まで続いている。これに,77年に再び出現したH1N1型ウイルスを加えた 2 種類のA型インフルエンザウイルスが,現在,世界的に蔓延している。このため,世界保健機関(WHO)の情報に基づいて組成されたワクチンにはH3N2型株とH1N1型株,さらにB型株が含まれている。2006/07年のインフルエンザシーズンに備えた北半球用ワクチンは,(1)A/ニューカレドニア/20/1999(H1N1)様ウイルス(2)A/ウィスコンシン/67/2005(H3N2)様ウイルス(3)B/マレーシア/2506/2004様ウイルス-で構成されている。

 ドイツにおける65歳以上の完全接種率は50%で,国際的には中位に位置している(WHOが求めている接種率は75%)。ドイツに固有の問題は,明らかに適応となる医師の接種率が15~20%にとどまっているという点である。

〈スペインかぜの名称の由来〉
 1918年に発生したスペインかぜのウイルスもアジアが起源である。第一次世界大戦中,すべての交戦国は前線部隊の動揺を避けるため,大流行に関する情報の隠ぺいを図った。罹患した多くの兵士が死亡したが,唯一,スペインの新聞がこのインフルエンザの大流行について報道したことから,この名称が付いた。

<インフルエンザウイルスに生じる変化>
 抗原ドリフトは,インフルエンザウイルスの表面抗原である赤血球凝集素(H)とノイラミニダーゼ(N)が連続する点突然変異により段階的に変化することを指す。このような変化は,インフルエンザウイルスのすべての型(A型,B型,C型)で認められるため,ワクチンには毎年変更を加える必要がある。

 遺伝子再集合による抗原シフトは,A型ウイルスでのみ生じうる。 1 つの細胞が 2 つのウイルス亜型(トリインフルエンザウイルスとヒトインフルエンザウイルスなど)に重複感染すると,ゲノムのセグメントが入れ替わることにより表面抗原が変化し,免疫学的に全く新しい性質のウイルスが出現する。そうした遺伝子再集合は,家禽との密接な接触のもとでヒトが生活しているアジアで,ブタにおいて起こると想定される。
 

ニコチン自体にも発癌性

 投稿者:みね  投稿日:2007年 1月31日(水)02時52分2秒
  ニコチンはこれまで,喫煙者の発癌率上昇にはほとんど関与しないとされてきた。しかし,現在では中毒の原因となるニコチン自体が発癌に直接関与していることを示唆する報告も出てきている。ビルツブルク大学のNorbert H. Kleinsasser教授らは「扁桃,鼻前庭,喉頭から採取したヒト組織検体,ならびにヒト末梢リンパ細胞を異なるニコチン濃度下で培養した結果,どの種類の細胞においても用量依存性のDNA損傷の増加が認められた」とHNO(2006; 54: 369-375)で発表した。

 ライプチヒ大学病院耳鼻咽喉科のAndreas Dietz教授は,同誌の付随論評(2006; 54: 345-346)で「喫煙は肺癌リスクを上昇させるだけでなく,全喉頭癌の約95%の原因でもある。喫煙量と飲酒量を減らせば,喉頭癌の90%は回避することができる」と指摘している。

 同教授は「今回のKleinsasser教授らの研究は,ニコチンが明らかに発癌を促すことを示すものだ」と述べている。[06年12月21日 (MT/VOL.39 NO.51) p.06]
 

ビタミンDで膵癌リスクがほぼ半減

 投稿者:みね  投稿日:2006年11月 6日(月)03時16分55秒
  【2件の大規模疫学サーベイで検討】
 シカゴのノースウェスタン大学予防医学のHalcyon Skinner博士とハーバード大学の研究者らは「ビタミンD錠を服用すると,膵癌リスクがほぼ半減することを見出した」との研究結果をCancer Epidemiology Biomarkers & Prevention(2006; 15: 1688-1695)に発表した。

【推奨量摂取でリスクが43%低下】
 この知見は,ビタミンDには膵癌を予防する可能性があることを示唆するもので,栄養素と膵癌との間の相関性を検討するために大規模疫学サーベイを利用した研究としては初めてのものとなる。
 この研究では,2件の大規模長期試験から得られたデータが検討され,米国での推奨摂取量のビタミンD(400IU/日)を摂取した場合,膵癌リスクが43%低下することが認められた。これに対し,摂取量が150IU/日未満の場合は22%の低下にとどまった。ただし,摂取量が400IU/日を上回っても,効果には有意な増大は生じなかった。
 Skinner博士は「膵癌には有効なスクリーニング法がないことから,膵癌に対して制御可能な危険因子を見出すことは,癌を予防するための戦略の開発に必要不可欠なことである」と述べている。
 さらに,同博士は「ビタミンDは前立腺癌の予防と治療に強い効力のあることが示されており,太陽光曝露が多い地域では,前立腺癌,乳癌,大腸癌の発生率と死亡率が低下することから,われわれは,膵癌リスクに対するビタミンDの役割を検討することにした。これらの関係について検討している研究はほとんどないが,今回の研究でビタミンD摂取量が多くなると,膵癌リスクが低下した」と付け加えている。

【米国の癌死の第4位】
 Skinner博士は現在,ウィスコンシン大学(ウィスコンシン州マディソン)医学部・公衆衛生学部の集団衛生科学部門に所属しており,同僚とともに,ハーバード大学で実施された健康と食事の習慣に関する2件の大規模長期試験,Health Professionals Follow-up Study(40~75歳の4万6,771例の男性)とNurses' Health Study(38~65歳の7万5,427例の女性)から得られたデータを解析した。これら2件の試験では365例に膵癌が認められた。
 今回のサーベイは前向きなデザインで,純粋に過去の情報に注目する代わりに健康上の傾向を追跡しており,フォローアップ率が高く,同博士のような研究者により2 件の独立した試験のデータを組み入れることが可能であることから,有益なものと考えられる。
 膵癌は,急速に致死的となる疾患で,米国では癌による死因の第4位となっている。米国癌協会(ACS)は,今年は新たに3万2,000例の膵癌が診断され,ほぼ同数の患者が死亡すると推定している。確実な治療法は解明されておらず,外科療法が奏効することも少ない。喫煙以外にこの疾患と関連付けられている環境要因または食習慣はない。

【腫瘍細胞増殖を阻止する可能性】
 Skinner博士らは,ビタミンDのほか膵癌とカルシウム(Ca)とレチノール(ビタミンA)の摂取との関連性も検討した。レチノールは無機質バランスと骨に対する影響の点でビタミンDと拮抗するが,Caとレチノールの摂取量に,膵癌リスクとの相関関係は認められなかった。
 こうした理由から,卵とレバー,脂肪分の多い魚などの食品または強化食品からのビタミンDの摂取や太陽光への曝露が,レチノールを含有する総合ビタミン剤よりも優れているか否かを明らかにするため,今後も研究が必要である。
 膵癌に対するビタミンDの潜在的な利点は,他の研究室での研究により最近になって確立された。正常と癌化した膵組織には,循環中の25-ヒドロキシビタミンDを活性型ビタミンDの1,25-ジヒドロキシビタミンDに変換する酵素が高濃度で含まれている。別の研究からは1,25-ジヒドロキシビタミンDの抗細胞増殖作用が示されており,これが腫瘍細胞の増殖を阻止している可能性がある。

 同博士は「ビタミンDの抗腫瘍作用を示唆する実験結果を合わせると,今回の結果はビタミンDが膵癌の予防と,おそらくは膵癌による死亡率の低下になんらかの役割を果たしている可能性を示すものとなる。他の環境要因と食事要因には,このリスクとの相関関係は認められていないことから,ビタミンDの役割に関してさらに研究が必要と思われる」と述べている。[MT誌06年10月26日 (VOL.39 NO.43) p.01]
 

エコナ、自社研究でもガン促進を示唆 花王はデータ公開拒否

 投稿者:みね  投稿日:2006年 8月18日(金)14時20分13秒
   最新のCMでは、「日本人間ドッグ学会推薦」「厚生労働省認可のトクホ」をアピールしているが、発ガン促進作用の疑いがあるエコナ。「安全性は試験で確認している」と花王は主張するが、肝心の花王自身による研究結果も、グレーであることが分かった。この研究結果は、食品安全委員会でも「閲覧は可能だがコピーはダメ」という奇妙な扱いになっている。

 花王にデータ公開を要求したところ「出せない」の一本やり。他所の研究には「まだ中間発表」と文句を付け、自社研究は公開せず、それで「安全と信じよ」と言う花王に、情報公開を迫った。

◇結論と食い違う、実際の実験データ◇
 現在、エコナの発ガン促進作用を調べた試験は、3件ある。うち2つは国立がんセンター研究所が2005年に公表した、舌ガンと大腸ガンの試験で、舌ガンの試験で発ガン促進の疑いが出て再調査中であることは、前回、報告したとおりだ。

 その同時期(04年1月から05年1月)に、花王は独自に民間の「DIMS医科学研究所」という発ガン試験の専門会社に委託して、発ガン促進作用を確認するための試験を行なっている。

 この試験報告書は、食品安全委員会に提出され、「ジアシルグリセロール(DAG:エコナの主成分)の安全性資料」の添付資料となっている。

 しかし報告書の全文は委員会のメンバーのみに配布されただけで、傍聴した我々には様々な試験結果を要約した一覧表だけしか配布されなかった。その一覧表の説明では、エコナの主成分であるDAGで発ガン促進作用はなかった、と書いてある(注1)。

*注1「DAG投与に起因すると考えられる腫瘍発生の増加はみられず、DAGは全身諸器官への発ガン修飾作用を有さないことが示された。DAGの発ガン修飾作用を検討した結果、TG(トリアシルグリセロール 普通の食用油の主成分 注著者)群との比較において、DAGによる発ガン促進作用は無いと判断した。」(発ガン修飾作用とは発ガン促進作用と同じ)

 しかし、筆者が入手したその報告書の試験データでは、腎臓や膀胱などの一部の腫瘍が、エコナの主成分であるDAGを投与したグループで増えているのだ。

 このデータを理解するために、まず発ガンの仕組みと試験方法について簡単に説明させていただきたい。

 ガンの発生には2段階あると考えられている。
 まず普通の細胞の遺伝子が傷つき突然変異が起きてガン細胞に変わる段階。そこに作用するのが「発ガンイニシエーター」(initiater)と呼ばれる物質だ。

 2段階目は体内でできたガン細胞が、腫瘍に増殖する段階だ。そこでガン細胞の増殖を助けるのが「発ガンプロモーター(promoter:促進させるもの)」という物質。今回のエコナのDAGは、発ガンプロモーター作用が疑われているのだ。

 発ガンプロモーターの働きを確認するための試験では、まず発ガンイニシエーターの化学物質をラットに投与することで、ガンの芽を造る。その後、発ガンプロモーターと疑われる物質(今回はエコナの主成分のDAG)を投与する。また比較のため別のグループには、普通の油であるTGを投与して、DAGを投与したラットがどれくらい腫瘍が多くできるかを比較するわけだ。

 この試験では、餌に含まれるDAGの濃度を変えて低用量、中用量、高用量の3つに分けている。まず大腸で、結節(ガンの前段階と考えられる小さな粒状の隆起のこと)が発生した個体数を比べると、対照群であるTGを与えたグループで19匹中12匹なのに対して、エコナのDAG低用量と中用量で19匹。この差は統計的有意な差になっている。(※「統計的有意差」とは、もし同じ実験を100回繰り返したら95回(もしくは99回)は差が出ると判断されるほどの差があるという意味。偶然による差ではないと判断される)

 腎臓では、ガンの一種である腎芽細胞種で、TAG群が19匹中12匹なのに対して、DAG低用量、高用量で20匹中19匹。また膀胱の尿路にできる移行上皮ガンでもTAG群が0匹なのに対してDAG低用量で5匹、高用量6匹と有意差が出ている。

 ただ、DAGの用量が増えるほどガンが増えるといった関連性がはっきり現れていないので、このデータだけで、DAGが原因と結論は下せない。しかしこのデータで安全性を証明できていないことは確かだ。

◇そもそも差が出にくい実験条件 食品安全委員会でも指摘◇
 この花王の実験データの問題点については、食品安全委員会のワーキンググループでも指摘されている。

 「この17 の実験(この報告書を指す 筆者注)で、イニシエーションをやってからプロモーションを行った実験が報告されておりますが、それにつきましては、一応ネガティブと報告されておりますが、たくさん問題点があると思うんです。例えばDAG が0% のときに、インシデンスが例えば70% とか60% あって、それに更にプロモーション効果を見るとすると、20 匹使った動物の全例に出ないと有意差が出ないという実験条件でやっております。
 例えば大腸などはそうですし、腎芽細胞腫の場合も、ほぼそれに近いように、そういう条件下で行われた実験です。しかもコントロールが事故で1匹死んでおりまして、有意差が非常に出にくい条件になっているのです。そういう条件で出ないという結果が出ていることに十分留意して、評価しなくてはいけないと思います。」(05年11月2日の食品安全委員会新開発食品・添加物専門調査会合同ワーキンググループ第1 回会合での長尾美奈子専門委員の発言)
 また、同じ会合で池上幸江委員も「この中ではやはりDAGがそれなりに線腫とか甲状腺ろ胞線腫で有意なデータが出ているんです。(中略)使われた匹数の問題とか、いろいろ考えると、これはもう一度厳密に精査する必要があるのではないかというのが私の1点目の意見です。この実験データだけから、がんに関して問題がないという結論を出していいのかどうかというところに私自身は疑義を感じました」とコメントしている。

 長尾委員の指摘は実験条件の問題だ。比較する対照である普通の油(TAG)を投与した群で、すでにガンやその前症状が多数発生しているのだ。これではエコナのDAGの群で増えても統計的に有意な差が出にくい。つまり、できるだけエコナは危険だという結論が出にくい実験条件になっているのだ。

 さらにこの試験でおもしろいのは、高リノレン酸、高オレイン酸、中鎖脂肪酸など他の油も一緒に試験している点だ。発ガン促進作用が指摘されていないこれらの油でも、なぜか腫瘍が増えている。

 それが何を意味しているのかは、今のところ不明だ。可能性は二つある。他の油も危険性があるということなのか、それとも安全な油でも片っ端からガンを起こしてしまう、いいかげんな試験だということなのか。

 花王は頼まれもしないのに、何故、他の油も試験しているのか?「エコナが問題にされるとすれば、他社の製品も道連れだ」という花王の殺気も感じられるデータだ。しかし少なくともエコナは、「健康に良い」という宣伝が許可されている、特定保健用食品(トクホ)。他の油は、中鎖脂肪酸以外はトクホではない。

 このデータから我々が判断できることは、少なくとも、何か特定の成分を高濃度にしたものには気をつけたほうがいいな、という程度である。これで「安全」といわれても困ってしまう。


【コメント】
 これは植田武智氏がMy News Japan(http://www.mynewsjapan.com/kobetsu.jsp?sn=472)に書いた記事の転載です。私はLivedoor.comで初見しました。
 油=脂肪は、消化されて「グリセリン+脂肪酸」になることは中高化学・生物の常識ですが、この脂肪酸のうち、人体内で合成できないので必ず栄養源として摂取しなければならないものがあります。それが「必須(不可欠)脂肪酸」です。そして、なぜ「必須」なのかといえば、それらの脂肪酸が「プロスタグランジン」という、人体内の局所での調節物質=局所ホルモンの材料になるからです。

 その中で「リノール酸」という脂肪酸が有りますが、かつてはマーガリンなどに強化され、健康に良いともてはやされましたが、日本人の通常の食生活では不足することなど無く、むしろ過剰摂取気味であることが判明し、その摂取量の増加に伴い、アレルギー・喘息・アトピー・癌が増加することが分かってきました。リノール酸は、ω-6(オメガ6)系の脂肪酸で、炎症促進性のプロスタグランジンの材料になるからです。

 ですから、ω-3系の油、イワシ・サンマなどの大衆魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)を摂って、バランスを取ろうということが言われてきたのです。EPAは炎症抑制系のプロスタグランジンの材料になるからです。また、血液をサラサラにする=赤血球の折りたたみ能力を上げるので、自分より狭い直径の毛細血管にも赤血球が入っていけるようになります。

 オリーブ油、ゴマ油、バター、そしてω-3系のシソ油・エゴマ油以外は、身体に悪い油といって過言では有りません。キャノーラ油でも出来るだけ使うべきでは有りません。まして、エコナのように化学構造をいじった油など論外です。マーガリンやショートニングも原料油の化学構造をいじる過程で、トランス脂肪酸が発生・混入し、心臓疾患のリスクを上げるので、摂取を避けるべきことは米心臓学会(AHA)も認める所です。
 

抗菌薬洗浄と剃毛に疑問符--術前の一般的処置法を再検討

 投稿者:みね  投稿日:2006年 8月 7日(月)04時59分49秒
   Cochrane Database of Systematic Reviewsに収載された2件のレビューにおいて,手術部位の感染リスクを低減できると思われていた2つの一般的処置(術前に抗菌薬で洗浄しておくことと,手術部位を剃毛しておくこと)に関して疑問が投げかけられている。

《毛を刈り体はせっけん洗浄》
 ロイヤルブリスベン婦人科病院(豪・ハーストン) 臨床看護研究センターのJoan Webster准教授は,同誌(2006; 2: CD004985)で「手術室に向かう前に手術予定部位を抗菌薬で洗浄しても,術後の創感染リスクを低減できるわけではない。患者はせっけんなどで体を洗えばよい。一過性の菌叢を除去するにはこれで十分だ」と述べている。
 抗菌薬による洗浄に関する見解は,1万7例を対象とした 6件の研究に基づいている。

 また,同誌(2006; 2: CD004122)のなかでダービー市立総合病院(英ダービーシャー)のJudith Tanner主任看護研究員は「抗菌薬による術前洗浄と同様,術前に手術部位を剃毛することで創感染を予防できるというエビデンスはない」としている。

 このレビューは,5,775例が参加した信頼性の高い11件の研究成果に基づいている。それらによると,術前に毛を刈るのではなく,毛をそるほうが手術部位の感染率は高く,統計学的有意差が見られた。

 カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)臨床外科のWilliam Schecter教授は「結論として,手術部位の毛を除去したいのであれば,そるのではなく刈るほうが好ましい。手術予定部位の毛を除去する処置に限って言えば,これを支持する研究も否定する研究もほとんど存在しない」と述べ,さらに「手術を受ける前にシャワーを浴びるのはよい考えだと思うが,シャワーにせっけんではなく抗菌薬を使用することの恩恵は証明されていない」とコメントしている。[06年7月27日 (VOL.39 NO.30) p.01]
 

劇症肝炎などの副作用? 高コレステロール血症薬【改訂版】

 投稿者:みね  投稿日:2006年 8月 1日(火)23時29分18秒
   アステラス製薬の高コレステロール血症治療薬リピトール錠を服用した後に、劇症肝炎など因果関係が否定できない副作用が2003年から今年4月までに12例確認され、4人が死亡していたとして、厚生労働省は27日、医薬品・医療機器等安全性情報で注意を呼び掛けた。

 死亡したのは50~70代の男女4人。このうち50代の女性は、高脂血症で同錠を1日10ミリグラム、77日間投与され、投与中止6日後に劇症肝炎で死亡した。

 同省は同社に、製品の添付文書に劇症肝炎などの副作用を追加するよう指導した【06年7月28日】

 リピトール錠は2000年5月に販売開始、05年度1年間の推定使用者数は約210万人になるという。

【コメント】
 その後、厚労省は、医薬品・医療機器等安全性情報No.226で、くわしい症例について注意喚起した。
詳細は、次のアドレス http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_anzen/PMDSI226d.html#chapter2 で。
 

非侵襲的癌治療に金ナノ粒子--悪性細胞のみ検出して破壊

 投稿者:みね  投稿日:2006年 7月23日(日)07時48分11秒
   カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)医療センター耳鼻咽喉科のIvan El-Sayed助教授は,以前にジョージア工科大学レーザーダイナミクス研究所(ジョージア州アトランタ)のMostafa El-Sayed所長と共同研究を行い,金ナノ粒子を用いた癌の検出法について報告した。今回もその報告に基づいた共同研究を行い,粒子を加熱して悪性細胞の破壊物質として用いる新たな方法をCancer Letters(Volume 239, Issue 1 , 28 July 2006, P.129-135)に発表した。Mostafa所長とIvan助教授は米国の東海岸と西海岸に住む父子。

〔レーザーで癌細胞のみ破壊〕
 Ivan助教授は「われわれは以前の研究で,金ナノ粒子がどのように悪性細胞に結合し,癌を検出しやすくするかを示した。今回は,粒子の吸光性が癌細胞の破壊にいかに役立つかを調べた」と述べている。

 多くの癌細胞には,細胞膜表面全体に上皮増殖因子受容体(EGFR)があるが,この蛋白質は一般に健常細胞での発現は弱い。同助教授らは,金ナノ粒子を抗EGFR抗体(anti-EGFR)に結合させることにより,ナノ粒子そのものを癌細胞に特異的に結合させることを可能にした。

 今回の研究では,2種類の口腔扁平上皮癌細胞系および 1種類の良性上皮細胞系と金ナノ粒子の結合したanti-EGFRを定温放置したのち,可視光アルゴンレーザーを連続照射した。同助教授は「悪性細胞を殺すのに必要なエネルギーは,良性細胞の半数未満であった。さらに,この低レーザー出力では金ナノ粒子が存在しない場合,いかなる種類の細胞の光熱破壊も観察されなかった」と指摘。また「これにより癌を非侵襲的に発見して殺すことが可能な“オールインワン”活性薬剤を設計できる可能性が生まれた。これは多くの種類の癌に関しておおいに有望である」と述べている。

〔安全・低価格な癌標的薬に〕
 Mostafa所長は「ヒト生体における粒子の非侵襲的な検出と治療が可能な装置を設計できる可能性がおおいにある。この粒子を用いて,特定の癌を標的とする複数の薬剤を合成することができる。まだ多くの研究が必要であるが,同時に,そのような合成薬を癌患者に注入して癌の検索と破壊が同時にできればという期待もある。目に見えない癌を発見することは,癌の早期検出に役立つ。細胞に正しい量の光を照射すれば,癌細胞のみが破壊され,健常細胞のみが残存する」と述べている。

 この方法はヒト細胞に対する毒性がない。Ivan助教授は「金ナノ粒子は,これまで50年にわたってヒトに用いられてきた。例えば,放射性コロイド金はリンパ節癌の検索に用いられてきた」と説明。さらに「われわれの方法は非常に単純で,しかも低価格である。数セントの金で結果を出せる。in vivoin vitroでの癌の研究,検出,治療にかかる時間,努力,費用を減らせる見込みが十分にあると考えている」と付け加えた。

 同助教授は,そう遠くない将来にこの研究が患者に効果をもたらすものと期待しており,「命を救うには癌を早期に発見して治療するのが一番である。われわれの金ナノ粒子に関する研究は,口腔癌はもとより,胃癌,大腸癌,皮膚癌など他の多くの癌との戦いに貴重な手段をもたらす可能性がある」と期待している。[06年2月2日 (VOL.39 NO.5) p.13]

【コメント】
 ガン免疫の知識とテクノロジーがうまく融合した例だと思います。ターゲットである癌細胞だけをほぼ選択的に殺せること。にもかかわらず、放射線治療とは違い、他の正常細胞には影響がなく、患者に非侵襲的であること。3大療法(手術・抗癌剤・放射線)が全て患者の免疫を弱めるのに対して、この療法だけなら一切患者の免疫を弱めないこと、は大きな利点です。

 例えば、この療法で癌細胞の大半を殺せれば、あとは漢方などのBRM剤や鍼灸、果ては各種免疫療法で人体のNK細胞やNKT細胞などを活性化しておけば、早く寛解に導けます。テクノロジーや免疫学の知識はこうして用いるべきです。大変に期待されます。ただし、こうした非侵襲的療法には、製薬企業などからの有形無形の圧力がかかるかもしれません。ただし、日本の大学などが飛びつきそうなネタですから、一旦広がれば、早期に発展・普及することも期待されます。
 

FDAが家禽類へのヒト抗ウイルス薬2種の投与を禁止

 投稿者:みね  投稿日:2006年 7月23日(日)07時26分9秒
   米食品医薬品局(FDA)は2種類の承認ずみのヒト抗ウイルス薬を家禽類に規定外使用することを禁止する最終規則(案)を提示した。

〔公衆衛生上のリスク予防へ〕
 特に,今回の規則は獣医が抗インフルエンザ・アダマンタン(アマンタジンとリマンタジン)とノイラミニダーゼ阻害薬(オセルタミビルとザナミビル)を鶏,七面鳥,鴨に規定外使用することを禁止している。規定外使用とは,薬剤を動物に対して承認されているラベルとそぐわない形で実際に使用するか,使用を意図することである。
 FDAのAndrew von Eschenbach長官代理は「今回の行動は公衆衛生を守る予防策で,FDAが米国で最優先事項であるインフルエンザ大流行の可能性に対して積極的に関与し,重要な役割を担うことを示すものである」と述べた。

 現在,米国では動物のA型インフルエンザの治療または予防に承認されている薬剤はないが,ヒトのA型インフルエンザの治療または予防に対して2種類の抗ウイルス薬が承認されている。1994年の動物に対する医薬品使用承認規則(AMDUCA)により,獣医はインフルエンザの予防を目的に合法的にこれらのヒト抗ウイルス薬を動物に処方することができる。

 しかしFDAは,AMDUCAとその施行規則により,そのような規定外使用が公衆衛生に対してリスクとなる場合,動物に対する特定の規定外使用の禁止令を発布することができる。
 FDAはすべての入手可能な情報を考慮した結果,抗インフルエンザ・アダマンタンとノイラミニダーゼ阻害薬を鶏,七面鳥,鴨に規定外使用することは公衆衛生上のリスクとなると判断した。FDAは新しいデータが入手可能となり次第,他の種類の動物も禁止リストに追加する予定である。

〔耐性ウイルス増殖の恐れも〕
 これまでのところ,米国では鳥インフルエンザH5N1型の症例は報告されていない。FDAは,米国の養鶏業者がこれらの抗ウイルス薬の規定外使用を継続しているのか把握していない。しかし,世界保健機関(WHO),国連食糧農業機関(FAO),世界動物保健機関(WAHO)など多くの公衆衛生団体から,これらの薬剤の家禽類への規定外使用は抗A型インフルエンザウイルス薬の薬剤耐性株出現につながるとの懸念が表明されている。他の国で確認されている鳥インフルエンザH5N1型が米国にも出現すれば,この懸念はさらに高まると見られる。

 インフルエンザウイルスは頻繁に突然変異し,薬剤耐性を付与する突然変異もある。抗インフルエンザウイルス薬の度重なる不適切な投与は,薬剤耐性ウイルスが増殖する原因となることがある。[06年4月13日 (VOL.39 NO.15) p.26]

【コメント】
 ここでいう「抗インフルエンザ・アダマンタン(アマンタジンとリマンタジン)とノイラミニダーゼ阻害薬(オセルタミビルとザナミビル)」とは、前者の商品名が「シンメトレル?」(アマンタジン)で、後者の商品名が「タミフル?」(オセルタミビル)「リレンザ?」(ザナミビル)のことです。

 効かない薬を無意味に動物にまで使うと大変なことになります。パニックにつけ入り、意図的に動物医薬品に使用する発想は危険です。それでなくても、抗生物質・合成ホルモン剤・農薬(餌に残留する)などで汚染されているのですから。
 

腱障害に抗炎症薬は逆効果

 投稿者:みね  投稿日:2006年 7月23日(日)07時13分25秒
   英・キール大学の外傷・整形外科のMerzesh Magra博士とNicola Maffulli博士は,イブプロフェン,ナプロキセンなどの非ステロイド抗炎症薬(NSAID)は腱障害(tendinopathy)患者に効果がないばかりか有害ですらある,と/i>Clinical Journal of Sport Medicine(2006; 16: 1-3)に発表した。両博士によると,tendinopathyは炎症性疾患ではないため,NSAIDを用いる生物学的根拠はないという。

【無効なのに広く推奨】
 Magra,Maffulliの両博士は,tendinopathyとその治療に関する現在の認識程度を再検討した。tendinopathyは腱の酷使と関連する問題を述べる際の一般的な用語である。特に運動選手には一般的であるが,運動とは無関係に生じる場合があり,多くの関節部位にある腱で発症する。しばしば見られる部位として,アキレス腱,肘の腱(「テニス肘」),肩の回旋腱板が挙げられる。

 これらの疾患の多くは腱炎(tendinitis)と呼ばれているが,正確な呼称ではない。接尾辞の“-itis”は炎症を意味するが,慢性的なtendinopathyには炎症は存在しないことが研究により示されている。炎症は疼痛,凝りなどの症状が定着する過程の一部であると見られる。しかし,慢性的なtendinopathyの回復が思わしくない際の特徴の一部ではない。
 既に臨床試験では,tendinopathyの運動選手における腱の回復促進にはイブプロフェン,ナプロキセンなどのNSAIDの効果は見られないことが示されている。それにもかかわらず,NSAIDはさまざまな種類のtendinopathy患者に広く推奨されている。NSAIDは疼痛の軽減に効果がある。そのため,皮肉にも患者は早期の症状を見落とし,潜在的にさらなる腱の問題を招き,完治が遅れる。

 両博士らは,腱細胞を移動したり活性化する戦略など,正しい腱の修復を促進する他の治療法を探る研究を行っている。その一方で,「NSAIDの使用を制限することも重要である。この疾患の病因や進展に対するわれわれなりの理解から,慢性のtendinopathyをNSAIDで管理することに科学的根拠はないと信じている」と述べている。[06年4月20日 (VOL.39 NO.16) p.15]

【コメント】
 安保先生の諸著作にも NSAIDsの害が書かれていますが、それを裏付ける格好です。野球・サッカーなどの選手のこうした症状に鎮痛剤を投与することは回復を妨げることは自明です。清原選手など、NSAIDsを投与して無理して出場→更に悪化、というパターンを繰り返しています。根性論は何も生み出しません。トレーナーやスポーツドクターの不勉強が日本のスポーツの選手寿命を明らかに縮めています。
 

心不全入院患者にチアミン欠乏症多い--ビタミンサプリメントで改善

 投稿者:みね  投稿日:2006年 7月23日(日)07時02分53秒
   聖ミカエル病院(カナダ・トロント)のMary E. Keith博士は,心不全入院患者の3人に1人がチアミン欠乏症であるが,ビタミンサプリメントを摂取している患者ではチアミン欠乏症が少ないことをJournal of the American College of Cardiology(2006; 47: 354-361)に発表した。

【3分の1が標準より低い】
 Keith博士は「うっ血性心不全で当院に入院している患者の3分の1は,赤血球内チアミン値が標準より低くなっており,欠乏症が疑われる。以前の研究結果と異なり,われわれの研究ではチアミン欠乏症と,利尿薬の使用期間や排尿中のチアミン量との相関関係は見出せなかった」と述べている。
 そのメカニズムについては「心不全を引き起こすとチアミンを含む特定の栄養素の必要性が増加するため,比較的よい食事をしている人でもそのような栄養素が不足するのかもしれない。あるいは,疾患のせいで適切な食事が維持できないのかもしれない」と説明している。
 さらに「この研究は,心不全のような重度の疾患には食事の管理が重要であることを示している。医師も一般の人人も薬剤治療のみに集中し,健康維持に欠かせない適切な栄養をないがしろにしている」と付け加えている。

 ビタミンB1とも呼ばれるチアミンは,炭水化物の消化などの機能を有し,体内に蓄えておくことはできない。したがって,不適切な食事により短期間で欠乏症に陥りやすく,心不全症状をさらに悪化させると思われる。同博士らは「心不全患者のチアミン欠乏に関する研究があまりないことは憂慮すべきだ」と述べている。心不全患者の多くが適切な食事を取らず,また心不全に処方されている利尿薬によりチアミンが失われるのではないかという研究も見られる

 今回の研究は,心不全入院患者を対象としたチアミン欠乏の調査ではこれまでで最大規模で,さまざまな重症度の患者が含まれている。筆頭研究者で聖ミカエル病院,トロント大学のStacy A. Hanninen研究栄養士らが,心不全で入院した患者連続100例と,健常対照群50例のチアミン値を計測したところ,患者群では対照群に比べてチアミン欠乏症が3倍だった(33% vs. 12%,P=0.007)。

【比較的少量でも予防可能】
 Keith博士は「被験者は当院の心不全患者をよく代表するグループである。チアミン値は,赤血球中チアミン・ピロリン酸塩を使って直接計測した。酵素の活性を間接的に測定する以前の方法より正確である。また今回の研究では,利尿薬以外にもチアミン欠乏をもたらす可能性のある食事,疾患の状態,人口統計学的な要因も審査対象とした。これまでの複数の研究結果に反して,チアミンの損失,量,利尿薬との相関は示されなかったが,この点では研究にはまだ議論の余地がある」としている。

 同博士は「今回の被験者は,さまざまな重症度を示しており,入院前の利尿薬の用量も異なるため,入院患者の一断面となっている。そのせいで利尿薬の使用とチアミン欠乏症の関連が見出せなかったのかもしれない。
 さらに重要な発見は,マルチビタミンなどから摂取できる比較的少量のチアミンでも,チアミン欠乏症の発症を予防することであった。ただし,これは統計学的に有意ではなく(P=0.06),サプリメントなどの方法でチアミン欠乏を改善すれば,心不全の症状の改善に役立つかどうかは,今後の研究を待たなければならない」と述べている。

【他の微量栄養素欠乏のマーカー】
 今回の研究には参加していないハル大学(英キングストンアポンハル)のJohn G. F. Cleland教授は「心不全患者には適切な食事を維持できない理由が多くあるにもかかわらず,栄養についてほとんど注目されていないのは驚くべきことである」と指摘。「進行した心不全患者の多くが心臓悪液質に罹患しているが,その機序や治療法についてはほとんど知られていない。チアミンなどの1つの栄養素の欠乏が単独で起こることは少ないので,それはおそらく他の微量栄養素欠乏のマーカーとなっているのだろう。高齢の心不全患者に多くの微量養分を補給すると,QOLや左室機能が改善することが近年の研究で示唆されている」と付け加えている。

 同じく今回の研究に参加していないニューヨーク大学医療センター(ニューヨーク)のJill Kalman博士も,「この結果は心不全患者の治療の向上に役立つ。心不全においてはどのように代謝異常が発生するかを突き止め,効果的かつ安全な方法でそれを補い,アウトカムを変えることがこの研究の重要な点だと思う。また,心不全治療の何かが代謝異常を引き起こしているかを突き止めることも重要である」と述べている。[06年4月20日 (VOL.39 NO.16) p.39]
 

高用量ビタミンC療法--癌患者の免疫機能とQOLが改善

 投稿者:みね  投稿日:2006年 7月23日(日)06時54分37秒
   癌患者に対するアジュバント療法の1つとして,高用量ビタミンC療法がある。フーフェラント病院(独バート・メルゲントハイム)のWolfgang W?ppel博士は「複数の試験で,この治療により癌患者の免疫機能が改善し,QOLが向上することが証明された」とPascoe社の記者会見で発表した。

【ビタミンCの静注投与を併用】
 W?ppel博士は「総合医学の概念からすると,腫瘍は非特異的な免疫機能低下の徴候である」と指摘。このことから,癌患者に対しては手術が成功しても,全身の免疫機能に影響を及ぼす非特異的な治療を行うよう推奨している。

 特に高用量ビタミンC療法は,生体の解毒と再生を目的とする基本的な生物学的療法の1つである。同博士によると,同療法では,患者は入院中に1日1回1gのビタミンCを服用し,追加で平均1週間に1回7.5~30gのビタミンC(Vitamin C-Injektopas? 7.5g)の静注投与を受けるという。さらに,退院後も家庭医のもとでこの治療を継続するよう勧めている。

 また,例えば乳癌患者を対象とする複数の試験で,癌に対するこうした総合的な免疫生物学的療法によりQOLが向上することが証明された。乳癌患者を対象とするある後ろ向き調査では,高用量ビタミンC療法下で特に胃腸症状と中枢神経症状の発現率が低減していた。

 さらに,フーフェラント病院の癌患者3,000例中5例(600分の 1 )がこの高用量ビタミンC療法などにより寛解に至った。一方,従来の治療法を全く行わずに癌の消退が認められるいわゆる自然寛解率は8万分の 1 であるという[06年5月11日 (VOL.39 NO.19) p.06]。
 

脳卒中の治療に臍帯血~動物実験で障害を40%減少

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時29分50秒
   ジョージア医科大学(ジョージア州オーガスタ)神経学のCesar V. Borlongan准教授らは,斬新な脳卒中治療法を開発しStroke(2004; 35: 2385-2389)に発表した。マンニトールを用いて一時的に血液脳関門に穴を開けた後に,臍帯血を静注した動物モデルで,脳卒中の病巣とそれによる障害が40%減少した。ヒトへの応用も期待できそうだ。

【マンニトールが適用を促進】
 Borlongan准教授は「われわれの所見は実に驚異的である」とし,「臨床では,マンニトールで血液脳関門に突破口を開けた後,幹細胞の可能な送達経路として頸静脈からの注入と脳内直接移植の 2 つが考えられる。ヒト臍帯血の静注は,治療窓が狭いことを特徴とする中枢神経系疾患に有効かつ非侵襲的細胞療法となる。幹細胞/始原細胞を静注する方法により,脳卒中の多剤療法が実現できるかもしれない。そうなれば,一群の栄養因子を脳内に放出することが可能となる」と述べている。

 同准教授は「投与の 3 日後,幹細胞自体を脳内に検出できなくても,脳内神経栄養因子濃度は確実に上昇した。本法が進歩している点は,マンニトールを初めに使用したことである。これにより,脳内に送り込む幹細胞が少量でも梗塞面積を縮小できる。幹細胞の採取が難しいことを考慮すると,このことは臨床に適用する場合に特に意義がある。将来は,マンニトールもしくは類似薬を用いて,ごく少量の臍帯に由来する細胞で脳卒中患者を治療することが可能となろう」と付け加えている。

 南フロリダ大学(フロリダ州タンパ)のAlison E. Willing博士らは,同誌(2004; 35: 2390-2395)で「マンニトールを最初に投与しなかったら脳卒中の治療に10倍量の幹細胞を注入しなければならなかっただろう」と述べている。[05年1月6日 (VOL.38 NO.1) p.02]
 

美容整形後に片頭痛が消失

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時28分8秒
  [2005年1月6日 (VOL.38 NO.1) p.03]

 独・ウェッセリンク三位一体病院(ウェッセリンク)形成外科のDirk F. Richter博士は「ボツリヌス毒素注射や皺眉筋の外科的切除により眉間のしわを伸ばすと,片頭痛も消失することがわかった」とドイツ形成外科医組合(VDPC)とドイツ美容形成外科医組合(VD?PC)の合同学会での記者会見で報告した。美容整形を受けるまで片頭痛に悩んでいた患者は予想外の効果に喜んでいるという。

【トリガー・ポイントが消失】
 片頭痛の消失という現象は,ボツリヌス毒素によるしわ伸ばし術の成果を検証する過程で偶然に明らかになった。特に,眉間のしわを伸ばすために皺眉筋にボツリヌス毒素注射を行った患者では,難治性の片頭痛が著しく改善していた。
 さらに,皺眉筋の切離や切除によっても片頭痛が軽減ないしは消失するという観察所見が得られた。これをきっかけとして,片頭痛患者でボツリヌス毒素注射が奏効するかどうかをまず調べた後,奏効群に対して皺眉筋の手術を行うという研究が実施された。その結果,手術を受けた患者の70%で,疼痛消失の持続が確認されたという。

 Richter博士らは「今回の結果から,片頭痛のトリガー・ポイントが明らかになったと考えられる。皺眉筋の緊張状態が持続すると,神経が刺激され,細血管の微小循環に影響を与えるのではないか」と推測している。

 この手術自体は難しいものではない。眼瞼皮膚弛緩を矯正する場合と同じ要領で上眼瞼を切開し,皺眉筋を探し出して切離する。その場合,事前に同筋肉で引っ張られている小さな皮膚神経を切離して,神経が障害されないようにしておく。眉間のしわを伸ばし,片頭痛を消失させる同手術には局所麻酔で十分であり,瘢痕は時間の経過とともに眼瞼のしわのなかに消えてしまうという。
 

抗酸化サプリで男性の全癌罹患率低下~野菜や果物の有効性を再確認

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時26分25秒
    仏国立衛生医学研究所(INSERM,パリ)のServe Hercberg博士らは,フランス人成人 1 万3,107例を対象とした試験で低用量抗酸化サプリメントが男性の全癌リスクを減少させることをArchives of Internal Medicine(2004; 164: 2335-2342)に発表。この結果は,野菜や果物の多量摂取の有効性を再確認するものだと結論している。

【試験前の低濃度が逆に効果招く】
 Hercberg博士らは「低用量抗酸化サプリメントを摂取してから7.5年後,男性の全癌罹患率と全死亡率が低下したが,女性では低下しなかった。抗酸化サプリメントが男性だけに有効であるのは,一部の抗酸化物質,特にβカロチンの血中濃度が試験前に男性では低かったからである」と説明している。

 36~60歳の女性7,876例,45~60歳の男性5,141例が試験に登録。危険因子による被験者の選別は行わなかった。被験者をビタミンC 120mg,ビタミンE 30mg,βカロチン 6mg,セレン100μg,亜鉛20mgを含むカプセルを毎日服用するサプリメント群とプラセボ群にランダム化割り付けした。

 性別で分析した結果,男性では抗酸化物質の癌予防効果が認められた(相対リスクRR=0.69)が,女性では認められなかった(RR=1.04)。同様に,男性では全死亡率に対する効果が認められた(RR=0.63)が,女性では認められなかった(RR=1.03)。

 投与された抗酸化物質の量は,野菜や果物を含む健康的な食事で摂取可能な量であった。同博士らはサプリメント群に抗酸化サプリメントのカプセルを投与したが,野菜や果物の豊富な食事についても報告。「バランスの取れた適切な抗酸化栄養素を豊富に含む野菜や果物で取れる量だけ補充すれば,男性では癌の予防効果が認められることが示唆された。

 したがって,男性では抗酸化物質の補充による血中抗酸化物質濃度の改善が癌予防になることが証明された。このことは,果物や野菜を摂取することの有効性に関する前向き観察研究の結果を確認するものだ。生涯にわたって抗酸化物質が豊富な食品を食事で取るのがよいと一般的に勧められているが,今回の研究でこの勧告が強化されるだろう」と述べている。

【全生化学指標が上昇】
 男性では有効性が示されたのに対して,女性ではサプリメント群とプラセボ群で成績が同等であった。全体的に見ると,癌罹患率はサプリメント群で4.1%,プラセボ群で4.5%,心血管疾患(CVD)罹患率はそれぞれで2.1%,2.1%,全死亡率は1.2%,1.5%であった。

 Hercberg博士らは「データ分析において統計学的優位性が小さいため,男性だけの癌(例えば前立腺癌)のパターンから今回の結果を説明できる可能性は完全に除外できない。しかし,データがその可能性を裏づけているわけでもない」と明言している。

 重要なのは,プラセボ群の男性のうちカロチン濃度が下位 5 分の 1 の男性では,上位 5 分の 1 の男性に比べ癌罹患率が有意に上昇していたことである。プラセボ群では,CVDについても同様のパターンが見られた。

 もう 1 つ重要なのは,女性の6.7%,男性の4.4%が試験参加の同意を撤回したことである。撤回者のうち5.4%が抗酸化サプリメント群,6.2%がプラセボ群であった。同博士らは「被験者は,自身のフォローアップに積極的な役目を果たさなければならないボランティア」と説明。つまり,既に彼らの治療に当たっている医療専門家によりフォローアップされたわけではなく,被験者自身がより積極的な役割を果たさなければならなかった。

 試験終了時,被験者の74%が全カプセルの 3 分の 2 以上を服用したと申告。サプリメント群とプラセボ群の間にカプセル服用量の差はなかった。βカロチン,ビタミンC,セレンのサプリメント服用 2 年後と 7 年後に,すべての生化学マーカーで統計学的に有意な上昇が見られたとしており,コンプライアンスを裏づけている。

【これまでの研究結果を再確認】
 試験の最も重要な成果は,食事からの抗酸化栄養素と組み合わせた低用量抗酸化サプリメントの有効性に関するこれまでの研究結果を再確認したことである。Hercberg博士らは「われわれの結果は,各種抗酸化サプリメントのCVDに与える影響を評価したすべての 1 次予防試験とほとんどの 2 次予防試験の結果と一致する。ケンブリッジ心臓抗酸化物質試験のみが,高用量ビタミンE補充後のCVD再発率のわずかな低下を報告した」と述べている。

 したがって,重要な疑問は平均的患者が抗酸化物質を服用すべきかどうかではなく,有効な抗酸化物質濃度はどの程度か,どのような抗酸化物質を組み合わせるべきかである。抗酸化物質自体は,使い方次第で毒にも薬にもなる。抗酸化物質とフリーラジカルはいずれも有効性の幅も広いが毒性の幅も広く,有効性の不確かな物質なのである。
 このように今回の試験と,効果を見出せなかった医師健康試験,女性健康試験,有害作用すら見られたこれまでの抗酸化サプリメントによる癌の 1 次予防試験(α-トコフェロール,βカロチン癌予防試験,βカロチン・レチノール有効性試験)の主要な差は,投与した抗酸化サプリメントの量・種類,被験者の募集方法・選抜基準,母集団の特質などが要因である。

【男性はもともと低濃度】
 また注意すべきことは,今回の試験に登録した被験者は癌リスクが高くない(ヘビースモーカーでない,職業性発癌物質に曝露していない)うえ,栄養的に不利な文化に属していない点である。
 Hercberg博士らは,この試験を「われわれの知る限り,初めて先進国で実施,報告された男女対象の低用量抗酸化物質による 1 次予防試験」と評価している。

 しかし,抗酸化サプリメントの有効性が男性のみに認められたのは,治療前での栄養摂取量や一部の抗酸化物質,特にβカロチンの濃度が女性より男性で低かったからであると示唆しており,これまでの複数の試験でも,女性は男性に比べて抗酸化物質濃度が高いことが証明されている。

 同博士らは「治療前の血清βカロチン濃度と癌リスクの逆相関関係は,多くの観察研究で指摘されている。この逆相関関係がプラセボ群の男性で見られ,女性で見られなかったのは,男性の治療前のβカロチン濃度が低いからである。サプリメント服用7.5年後,男性の血清βカロチン濃度はプラセボ群の女性と同濃度に達した。サプリメントの癌罹患率抑制効果は(われわれの試験の男性のように),抗酸化物質濃度が至適値以下の人で,十分量の抗酸化物質の摂取により抗酸化物質濃度を正常化しうることと関係すると思われる」と述べている。[05年2月17日 (VOL.38 NO.7) p.30]
 

魚油・大豆油サプリメント~短期間でも心筋梗塞を予防

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時21分38秒
   米・エモリー大学(ジョージア州アトランタ)のFernando Holguin博士らは,高齢のナーシングホーム居住者58例を対象とした前向き研究の結果,「魚油または大豆油のサプリメントを毎日摂取すると,心機能を改善して短期の心筋梗塞(MI)予防効果があるようだ」とChest(2005; 127: 1102-1107)に発表した。

【2週間で心機能改善】
 Holguin博士らは,被験者を魚油群と大豆油群に分けてそれぞれサプリメントを投与したところ,いずれの群でも投与中に心拍数変動(HRV)の平均時間と周波数領域パラメータが有意に増加した。年齢と平均心拍数の調整後の回帰モデルでは,魚油サプリメントは高周波数(HF)と低周波数(LF)成分,正常RR間隔の標準偏差(SDNN)の有意な増加と関連していたが,大豆油サプリメントではSDNNのみに有意な増加が認められた。HF成分は0.15~0.40Hz,LF成分は0.04~0.15Hz,超低周波数成分は0.033~0.04Hzと定義した。

 同博士らは「魚油 2g/日の補充は十分耐容性があり,HRVの有意な増加と関連していた。大豆油 2g/日の補充も魚油に比べ増加は軽度であったものの,HRVの有意な増加と関連していた。ω3脂肪酸摂取量の増量で得られる心保護効果は長期摂取した場合にのみ得られるというのが現在の医学的通念だが,われわれの研究結果はそれを否定した。つまり,わずか 2 週間のω3脂肪酸摂取で心機能が改善した」と述べている。
 さらに,「今回の研究は,われわれの知る限りでは,大豆油の補充はα-リノレン酸(ALA)の直接効果またはω3脂肪酸濃度の上昇によりHRVを増加させることで,抗不整脈作用を持つことを初めて示したものである」と付け加えている。

 米国胸部医学会(ACCP)のPaul A. Kvale会長は「今回の研究により,MIを予防するうえで他のアプローチがあることがわかった。運動,健康的体重の維持,8 時間の睡眠の確保などとともに,ω3脂肪酸の補充により健康的なライフスタイルが完全なものになる可能性が見えたことは素晴らしい」とコメントしている。
 居住するナーシングホームでマグロ以外の魚を食べていた者は 9 %,週に 1 回マグロを食べていた者は26%にすぎず,治療前に被験者が魚をあまり食べていなかった点は見過ごせない重要な点である。このため,今回の知見が他の集団にも当てはまるかどうかは明らかでない。

【魚油群で早い効果発現】
 Holguin博士らは,高齢被験者58例のHRVを隔日に 2 か月間測定し,治療前のHRVを算出した。その後11週間は被験者の半数に魚由来ω3脂肪酸を含有する魚油サプリメント 2gを,残り半数に植物由来ω3脂肪酸を含有する大豆油 2gをそれぞれ毎日摂取させた。次いで 6 か月間,隔日に 6 分間仰臥位でのHRV測定を行った。研究の全期間にわたり追跡された被験者は52例であった(その他の被験者は転居や死亡,試験への参加同意を撤回)。コンプライアンスは魚油群92.5%,大豆油群93.8%であった。
 魚油群で最初の2.7週以内にHRVの増加が認められたのに対し,大豆油群ではHRVの有意な増加が認められるまでに8.1週を要した。重大な有害作用は認められなかったが,魚油群の41%,大豆油群の16%におくびが認められた。
 同博士は「HRVの減少はMIの既往がある患者だけでなく,健常者においても死亡と不整脈合併を予測する。魚油または大豆油を毎日補充することで,特に心血管疾患の既往歴のある人やそのリスクの高い人,例えば,脂質代謝異常,加齢,高血圧,喫煙歴,心疾患の家族歴のある人における不整脈や突然死といった心血管イベントのリスクを低減できる」と説明している。
 HRVの減少がMI後の患者だけでなく明らかに健康な中高年者においても死亡や不整脈の予測因子となることはこれまでにも知られていた。健常者,冠動脈疾患患者のいずれにも,治療前の細胞膜のω3脂肪酸濃度とHRVの程度には正の相関関係がある。さらに,同脂肪酸を補充するとHRVが用量依存性に増加する。
 他のω3脂肪酸による抗不整脈作用の機序としては,心筋線維鞘内イオンチャネル,電位依存性Naチャネルの調節による心筋細胞の電気活動の安定化能と心筋虚血・再灌流動物モデルにおいてMIの範囲を縮小する能力などが挙げられる。

【心血管に重要な自律神経機能】
 中部米国心臓研究所(ミズーリ州カンザスシティー)のHussam Abuissa博士らは,付随論評(2005; 127: 1088-1091)で「自律神経機能は多くの臨床家に無視されているが,心血管系の健康状態と予後を左右する重大な因子である。慢性的に交感神経活性を亢進させるか,副交感神経(迷走神経)の緊張を抑制するか,もしくはその両方をもたらすような治療法は心血管イベントのリスクを増大させる。対照的に,自律神経バランスが交感神経の緊張低下と副交感神経優位に向かう治療法では予後を改善する」と解説。そのうえで「HRVは自律神経の活動,特に迷走神経の緊張により調節される個々の心拍数の変動であり,圧受容器反射感受性は静脈環流量(前負荷)の変動に対して反射性調節が起こり,心拍数が変動すること」と述べている。

 低HRVは冠動脈性心疾患リスクの増大,死亡率の上昇,冠動脈アテローム動脈硬化リスクの増大,心臓突然死リスクの増大などと関連する。運動療法は,健康的な自律神経緊張バランスを取り戻す効果的かつ実用的な方法である。
 論評では,Holguin博士らの研究は真のプラセボ群が存在しないことから,予備的なものとみなしている(ただし,大豆油 2 gに含まれるALAはきわめて少量で,この分野の研究者の多くは大豆油 2 gをプラセボとみなすだろう)。
 これに対して,同博士らは「サプリメント投与前の 2 か月間に収集されたデータに関しては,各被験者に自由に摂食させるような研究デザインであった」と述べている。
 論評はさらに,今回の知見をナーシングホームの高齢入居者と異なる食事を摂取している人に一般化することの難しさも指摘している。

【致死性不整脈を自然に治療】
 他誌の論評では,魚の摂取量と回数を増やすことの利点を示す研究が引用されている(Dallongeville J, et al. Circulation 2003; 108: 820-825)。

 なかでも特に重要なのは,1 万1,324例が登録されたGISSI予防試験(GISSI-Prevenzio Investigators,Lancet 1999; 354: 447-455)である。この試験では,被験者を(1)ビタミンE 300mg/日(2)ω3脂肪酸850mg/日(3)プラセボ-に3.5年にわたりランダム化割り付けした。

 Abuissa博士らは「魚由来のω3脂肪酸は,致死性不整脈に対する自然で安全かつ安価な治療薬であり,ω3 脂肪酸による自律神経機能の好ましい変化が少なくともある程度関与していると思われる。米国心臓協会(AHA)はω3脂肪酸を含む魚油を冠動脈性心疾患(CHD)患者における 2 次予防の重要な要素として認証している」とまとめている。新しく赤血球ω3脂肪酸濃度の血液検査が利用できるようになったのに加えて,心保護作用のカットオフ値も示されたことから,現在はω3脂肪酸の論理的処方がより簡単にできるようになった。このことは,米・ミズーリ大学カンザスシティー校のWilliam S. Harris博士と独・ミュンヘン大学のClemens von Schacky博士がPreventive Medicine(2004; 39: 212-220)で述べている。[05年7月21日 (VOL.38 NO.29) p.50]
 

欧州の新血圧ガイドラインに異議

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時17分58秒
    Cavershamグループ診療(ロンドン)のSteiner Westin,Iona Heathの両博士は,欧州で新たに採用された血圧ガイドラインに対してBMJ(2005; 330: 1461-1462)誌上で異議を唱えている。

【24歳で半数がリスクありに】
 米国では,定期的に血圧基準を見直しているグループが,既に最新のガイドラインで正常と考えられる血圧値の水準を見直したが反論は少ない。

 しかし,欧州のグループが同じ方針を採用したことに,Westin博士らが「50歳以上の90%が心血管疾患リスクが高いことになる」と異議を唱えている。

 欧州心臓病学会(ESC)の新ガイドラインでは,血圧値が140/90mmHg,血清コレステロール値が 5mmol/Lである場合,「リスクあり」としている。しかし,同博士らは,このガイドラインをノルウェーの成人に当てはめた場合,24歳の若さで人口の半数が,49歳までには90%がリスクがあることになると反論している。

 これらの割合は,英国などではさらに高まると見られる。さらに,同博士らは「これらの患者をすべて治療するのに必要なコストは公的資金による医療システムに依存するため,豊かな国の医療体制すら揺さぶりかねない」と付け加えている。
 

ジクロフェナク服用後の筋肉痛は腎障害の危険を示唆

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時15分37秒
   独・ ハノーバー医科大学災害外科のKarsten Knobloch博士らは「ジクロフェナクの服用後に筋肉痛を生じた場合,直ちにミオグロビンとクレアチンキナーゼを検査し,横紋筋融解症であれば,非ステロイド抗炎症薬(NSAID)の使用を中止し,腎臓を保護すべきである」とUnfallchirurg(2005; 108: 415-417)で報告した。

【2日間の服用で腎障害に】
 急性腎不全(クラッシュ・シンドローム)を伴う横紋筋融解症は,スタチンや特定の抗菌薬だけでなく,ジクロフェナクによっても誘発されることがあるという。

 22歳の男性患者は,筋肉痛のためにジクロフェナク50mgを 1 日 2 回 2 日間服用したところ,症状が改善するどころか急速に悪化し,右腕,左肩,胸部,腹部,右大腿部,左腓腹部に筋肉痛を生じ,救急車で搬送された。同患者の臨床検査値は,クレアチンキナーゼ 1 万8,041 IU/L(正常値171 IU/L未満),ミオグロビン3,000IU/L(同70IU/L未満)と明らかに上昇しており,その他の筋原性酵素と腎機能パラメータについても,一部きわめて高値を示していた。

 しかし,フロセミド40mg/日と0.9%NaCl液1,500mLを投与し,さらに 1 日 2 Lの水分を経口摂取させたところ,腎機能は安定し,筋肉痛は 1 週間以内に完全に消失したという。
 

C型肝炎「祖先」ウイルスを同定

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時13分53秒
  【有効なワクチン開発が可能に】
 米・ ジョンズホプキンス大学(ボルティモア)のDavid Thomas教授とStuart Ray准教授らは,肝疾患の最も一般的な原因であるC型肝炎ウイルス(HCV)が,遺伝的変化により感染過程で宿主免疫系を回避できる仕組みを明らかにした 2 件の研究をJournal of Experimental Medicine(2005; 201: 1741-1752,1753-1759)に発表した。

【免疫系回避のための変異】
 C型肝炎感染は,肝硬変や癌を引き起こす可能性があり,死に至る場合さえある。Ray准教授らは,一連の実験で,急性感染から慢性感染へ移行する過程でウイルスゲノムの変異の半数は宿主免疫系の攻撃を受ける部位で起こることを明らかにした。ウイルスが進化し,その変異により宿主の免疫応答が弱まるとともに,ゲノム中の他の部位で第 2 の変異が起こり,「祖先」アミノ酸配列に逆戻りすることを発見した。
 最初の研究の研究責任者で,2 つ目の研究の筆頭研究者である感染症専門医のRay准教授は「われわれはこの断片的な交換が,ウイルスの宿主免疫系回避に役立っていると考えている。新たな感染患者では,ウイルスは感染に対抗する免疫T細胞の認識を回避するために新たに変異する必要があるが,その他の患者ではウイルスはそれまで保護していた変異を失う必要があるのだろう。変化圧力にもかかわらず,ウイルスは常にその形態を復元させている」と述べている。

 同准教授らによる発表は,感染の急性期,C型肝炎が最初に宿主防御機構を回避してウイルス自身を宿主体内で確立する際に,肝炎ウイルスで的確な遺伝的変化が起こることを初めて示したものと思われる。感染が慢性期に移行するにつれて免疫応答は弱く,有効性は低くなるが,これまでのところその理由を正確に説明した前例はない。

 同准教授らがアイルランドの研究者らと共同で慢性感染患者由来の株と,これらの患者が感染したもともとの株とを比較し,多数の遺伝子にまたがる遺伝的変化についておそらくは初めて調べた 2 番目の関連実験からも,同様の所見が得られた。

 さらに,新たに同定されたコンセンサス配列と呼ばれるウイルスゲノムの祖先成分をもとに,急性感染と慢性感染の双方に対して有効なワクチンの開発が可能で,それにより300万人の米国人を含めて,現在世界中で 1 億7,000万人を超える人々を苦しめている流行病を食い止められるという。

【急性と慢性で異なる免疫応答】
 最初の研究の筆頭研究者でジョンズホプキンス大学感染症専門医のAndrea Cox助教授は「C型肝炎は慢性化すると非常に治療が難しい。約30%の患者が急性期に自分自身でウイルスを排除するのに十分な強い免疫応答を示し,残り70%の急性感染患者の90%で現在の治療法が有効だが,これら治療法は慢性感染に対しては50%しか有効ではなく,治癒できない場合には一生涯持続するか死亡原因になる可能性もある」と述べている。

 同助教授によると,HCVは自然に変異する,言い換えれば非常に迅速にそのゲノムを変化させる。HCV株は,例えばHIVよりも 2 ~ 3 倍遺伝的変異が多く,また 1 日当たり1,000億回以上複製し,HIVと比べて複製速度は100倍速い。その感染は急性期では無症候性なため,治療が最も容易な感染初期の診断の可能性は低いことが問題を複雑にしている。

 従来の知識では,常に変化するウイルスゲノム中での多数の変異はランダムなものにすぎないと考えられていたが,今回の新たな研究は,ダーウィンの遺伝子選択が働いていることを示唆している。すなわち,ウイルスが各免疫系に出くわしたとき,ある宿主では免疫系回避のために不可欠な変化を達成し,その後,変異圧力がなくなったときに自身を復元させ,自身の複製能を高めるよう適合すべくウイルスゲノムが変化する。

 Ray准教授らは,免疫応答が弱まったときにウイルスが3,000共通アミノ酸配列に向かって自然変異することを明らかにし,これがウイルスの最も好ましい状態だと考えた。急性期には,ウイルスは免疫応答から強い圧力を受け,免疫応答回避のために変異することによりコンセンサス配列からの移行を余儀なくされる。しかし,この移行は可逆的なもので,いったんウイルスが特定の免疫細胞の回避に成功すると,そのアミノ酸はコンセンサス配列に回帰する。

【最初の研究は選択的進化圧力】
 Ray准教授らは,感染初期における遺伝的変化を評価するために,RNAを構成しているウイルスのゲノム解読,言い換えればシークエンスを実施した。RNAは,ほとんどの生物のゲノムを構成している広く知られたDNAと非常に類似している。メリーランド州ボルティモアの新感染患者 8 例からRNAを集めた。これら 8 例全例に治療を行い,静注薬物使用者における比較的規模の大きな感染症研究の被験者とした。このサンプル群は通常とは異なり,感染前と感染初期段階で解析が可能であった。患者 1 例は自己回復したが,残り 7 例は慢性感染に進行した。

 同准教授は,最新の血液分類技術を用いて,宿主の初期免疫応答が活動を始め,その後ピークを迎える感染後30日~ 6 か月の間に採取した血液サンプルから,免疫系で主要な役割を果たすT細胞を含む多数の免疫系細胞を抽出した。
 500以上の一連の重複合成ペプチド,言い換えればコードが既知のアミノ酸配列を用いて,免疫応答をマッピングした。これによりRNA配列に観測される変化と,それに対応する感染に対する宿主免疫応答のシフトとの比較が可能になった。
 T細胞がペプチドを特異的に認識すると,新たな感染に応答するために他の多くの免疫細胞に対するシグナルとして作用するインターフェロン(IFN)γの産生が誘発される。IFNγ産生の低下は,ウイルスの変異に応答して免疫系が弱まっていることを示している。

【祖先形態の復元に向け進化圧力】
 エピトープと呼ばれるT細胞がウイルスと特異的に結合する部位の遺伝的変化を解析したところ,自己回復した 1 例では,1 年間のフォローアップ中に遺伝的変化が認められないことが明らかになった。しかし,残る 7 例ではT細胞エピトープの69%に変化が認められ,慢性感染への進行のために必要な主要部位でウイルスが変異したことが示された。
 さらに解析を進めたところ,T細胞エピトープにおける変化は,ウイルスゲノムの残りの部分における変化と比べて頻度が13倍高いことが明らかになった。感染後最初の 6 か月間に変化したことが明らかにされた10のウイルスペプチドを確認するため,感染初期に取得したT細胞とこれらペプチドとの結合能を比較した。その結果,8 のペプチドに関してIFNγ産生刺激能の低下が示され,免疫系を回避するためにウイルスが変異したことが確認された。
 慢性感染患者 7 例の血液中のウイルスRNA解析から,ゲノムに認められた16の変異のうち 8 つがコンセンサス配列と一致することが明らかになり,ウイルスの祖先形態の復元に向けた選択的進化圧力の存在が確認された。

【進化選択を示すクラスター形成】
 アイルランドのコーク市で回収された血液サンプルを用いた 2 番目の研究では,慢性感染の女性患者22例におけるウイルスの遺伝子構成を20年以上前に感染した当時の株と比較した。これら患者は,1977年にHCVに汚染された血液製剤により偶然に感染した数百例から選択した。この汚染血液製剤は,HCVに感染していたことを知らない同一のドナーに由来する感染に対して,研究者らが独自にアクセスする機会が得られることになったものだ。

 ジョンズホプキンス大学で開発したコンピュータ解析技術を用いて,患者の免疫応答の遺伝子構成に対して,これら変化をマッピングした。その結果,ウイルス変異が各患者の免疫系に特異的なエピトープに集中したときには,その変化はコンセンサス配列から遠ざかる方向に向かい,免疫回避が示唆することが明らかにされた。しかし,変異が特異的でないエピトープに集中したときには,その変異はコンセンサス配列への回帰だった。
 各患者における個々のゲノム変化をグリッド上にマッピングした際に,各患者は個別の進化選択を示す独自のクラスターを形成した。しかし,変化のいくつかは共有され,ウイルスが単にランダムに変異したのみでは起こらなかったと思われる収束性を示唆している。

【ワクチン開発の標的に】
  2 番目の研究の研究責任者で感染症専門医のThomas教授は「われわれの研究結果は,C型肝炎ワクチンを開発するに当たり,HCVのコンセンサス配列が実質的に最良の選択肢である可能性を示唆するものである。慢性感染患者に共通する遺伝子に対するワクチン開発に注目すれば,より有効性の高いワクチンを開発できるだろう」と述べている。
 2002年 1 月~05年 1 月に実施されたこれらの研究は,米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)と米国立薬物乱用研究所(NIDA)を含む米国立衛生研究所(NIH)が助成した。

 C型肝炎は米国における肝疾患の最大の原因で,毎年推定 1 万~ 1 万2,000例の死亡原因となっている。この疾患は,おもに静注薬物使用,ヘルスケアにおける曝露,分娩中の母から児への垂直感染と時に性的曝露を通じて感染者から血液とおそらくはその他の体液が侵入したときに感染する。

 C型肝炎の症状は,感染後数年間潜伏する場合があり,診断は血液検査により確認しなければならない。しかし,肝臓の炎症や腫瘍に加えて,感染の初期徴候は身体痛,頭痛,盗汗,食欲不振,下痢,疲労,発疹,悪心,軽度の腹痛のいずれかの組み合わせを含む持続性のインフルエンザ様症状。現在,C型肝炎の治療法には,1 年間のペグIFN週 1 回注射と 1 日 2 回の経口リバビリン投与の併用療法が含まれる。一部の患者は免疫系がウイルスを攻撃して体内から排除することにより自己回復するが,ほとんどの患者では自己回復できない。その理由については,まだ明らかになっていない。[05年8月11日 (VOL.38 NO.32) p.38]
 

胎児細胞の染色体異常と母親の喫煙に関連

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時06分16秒
   スペインのバルセロナ・アウトノマ大学のRosa Ana de la Chica氏らは,母親の喫煙が胎児細胞の染色体異常の増加に関連していることを示唆する予備的研究をJAMA(2005; 293: 1212-1222)に発表した。同氏は「今回の知見では,妊娠中を含め10年以上 1 日10本以上の喫煙により羊膜細胞の染色体が不安定になることが示された。白血病を誘発することが知られているバンド11q23はたばこの遺伝子毒性物質に対する感受性が特に高いようである」と結論している。

【構造異常が増加】
 de la Chica氏らは,10年以上にわたり 1 日10本以上喫煙している妊婦25例と非喫煙妊婦25例からルーチンの羊水穿刺で羊膜細胞を採取し,細胞遺伝学的データを比較した。その結果,染色体構造異常の出現率に大きな差があり(喫煙者12.1%,非喫煙者3.5%),程度は低いものの核分裂中期の染色体の不安定性(喫煙者10.5%,非喫煙者8.0%)と染色体病変の出現率(喫煙者15.7%,非喫煙者10.1%)にも差があることがわかった。

 これにより,たばこの遺伝子毒性の結果として生じる染色体病変と染色体構造異常の増加さらに染色体不安定性の増加が癌リスク増加の指標となりうること,遺伝子毒性に感受性の高い部位が癌細胞で認められる染色体不安定性の原因である可能性が示唆された。さらに,染色体不安定性の増加は癌,特に小児期の悪性腫瘍のリスク増加に関与している。

【綿密な評価が必要】
 米環境保護局(EPA)のDavid M. DeMarini,R. Julian Prestonの両博士は,同誌の論評(2005; 293: 1264-1265)で「この研究は,母親の喫煙により,たばこの煙が胎児上皮細胞に遺伝子毒性障害を示すことを初めて報告したもの」と評価している。

 しかし,両博士らは今回の研究の限界についても指摘しており「今回の知見は非常に予備的なものと考えるべきである。限界の 1 つは,母体の尿コチニン測定や,母体と胎児の双方の組織におけるDNAと蛋白質の付加物の測定といった直接喫煙と間接喫煙の評価が欠けていることである」と述べている。

 両博士らは「母親の喫煙が胎児に与える遺伝子毒性作用について調べた研究はほとんどない。これは被験者のスクリーニングや選別,分析用胎児細胞の採取,利用可能な分析法やエンドポイントの制限などの点で,こういった研究が困難であることを反映している。基準を満たす患者や細胞を集めるのは今後も困難であるが,新しい研究方法とエンドポイント,特に新しい遺伝子検査法が開発されたため,公衆衛生上重要なこの分野の進歩が期待される。母親の喫煙が胎盤を介して胎児上皮細胞に変異原性を生じることを明確に示すには,ここで指摘した問題を考慮した試験を行う必要がある」と述べている。さらに,「これまでの研究も示唆しているように,妊娠中の喫煙は胎児と母体の双方に有害であることは明確である」と付け加えている。

 今回の知見は,全サンプルから得られたデータを利用した場合,母体の年齢が考慮された場合,体外受精あるいは精子の細胞質内注入を受けた妊婦を除外した場合のすべてで一貫していた。
 喫煙で障害される特定の染色体バンドに関する調査は,バンド11q23がたばこの遺伝子毒性物質に対して特に感受性が高いことを同定しただけではなかった。実際,喫煙群の22染色体と非喫煙群の21,22,Y染色体を除くすべての染色体に構造異常か染色体病変が認められた。

【白血病の原因遺伝子も】
 今回の研究では,自然発生的なものでないバンドの損傷を 4 か所以上の損傷と定義し,その条件を満たす12バンドを同定した。喫煙者では非喫煙者よりも著しく高い頻度で損傷されるバンドを同定した結果,バンド11q23のみが統計学的に有意であった。バンド17q21と5q31はいずれも非常に高い値を示したが,統計学的な有意差を認めるには至らなかった。

 ここ数十年の研究で,親の喫煙が新生児白血病に関連していることが示され,さらに新生児白血病の40~60%,小児白血病の18%,成人白血病の 3 ~ 7 %においてバンド11q23の分子配列が変化していることが明らかになっている。

 de la Chica氏らは「これまでの研究と今回の知見を合わせると,喫煙により染色体の不安定性が増加する原因は,DNA複製の遅延あるいは不完全,または修復機序の異常(DNA損傷に対する反応不全あるいは修復機序の誘導低下)である。いずれの機序もこれらの領域における染色体構造の完全性を障害し,染色体の構造異常,ギャップ,破損などを生じる。このような過程の結果,染色体の破損部位から機能遺伝子が欠失あるいは欠損し,発達異常や癌などの遺伝子異常が生じる」としている。

 同氏らが,染色体異常を誘発する薬剤を使用していない喫煙者と非喫煙者に限定して試験を行ったことは重要である。アルコール,コーヒー,お茶を飲む患者も除外した。最終的には,喫煙者25例と非喫煙者25例を確保するのに800回の面接が必要となり,非喫煙者25例を確保するだけでも496回の面接が必要だった。[05年8月11日 (VOL.38 NO.32) p.38]
 

母親の喫煙で胎児の免疫能が低下

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)03時02分46秒
  【酸化ストレスの存在を示唆】
 ウェスタンオーストラリア大学(オーストラリア・パース)小児科・小児保健科学博士課程のPaul Noakes氏らは,妊娠中の母親の喫煙が特定のアレルゲンに対する胎児の免疫応答に有意な悪影響を及ぼすことがわかった,と当地で開かれた第19回世界アレルギー会議(WAC)で発表した。

【母親のアトピーとは無関係】
 満期産分娩をした健常ボランティア女性117例を対象とした研究から,喫煙が一部のサイトカインの臍帯血中濃度と相関していることがわかった。この影響は母親のアトピーとは無関係で,喫煙による酸化ストレスの存在を示唆している。

 対象を喫煙群(60例)と非喫煙群(62例)に分け,年齢と社会経済的状態がマッチするよう設定し,各群にはアトピーの女性と非アトピーの女性とが同数ずつ含まれるようにした。喫煙の有無は,ニコチンの代謝産物であるコチニンの血清中濃度により確認した。コチニン濃度と報告された総喫煙量(pack years)には強い相関関係が見られた。喫煙群の58例と非喫煙群の59例が試験を完了した。
 Noakes氏らは,各女性から採取した臍帯血標本から細胞を分離し,単独培養か,一般的なアレルゲン,微生物抗原,またはマイトジェンとしてフィトヘムアグルチニン(PHA,植物性血球凝集素)とともに培養した。

【IL-6の反応が著しく減弱化】
 検討の結果,喫煙は食物アレルゲン(オボアルブミンとβ-ラクトグロブリン,P=0.047)および吸入アレルゲン(P=0.026)に対するインターロイキン(IL)-6の反応の著しい減弱化と関連していたほか,微生物抗原に対する新生児のインターフェロン(IFN)αおよびIL-10濃度の上昇とも関連していた。
 PHA刺激に対するIL-10濃度は,母親の喫煙により増加した(P=0.003)。マイトジェンに対するIL-13の反応の増加傾向も観察された(P=0.053)。
 喫煙による酸化の影響を精査するため,各被験者の尿中イソプロスタン濃度を分析した。イソプロスタンはアラキドン酸の脂質過酸化反応により産生され,酸化的ストレスの標準的なin vivoマーカーであると考えられている。
新たなエビデンスを追加

 喫煙女性から生まれた乳児の尿中イソプロスタン濃度の平均値は1,000pmol/mmolクレアチニンで,非喫煙女性の乳児の尿中イソプロスタン濃度の平均値750pmol/mmolクレアチニンよりも有意(P=0.015)に高かった。この結果から,喫煙女性から生まれた乳児は,酸化的損傷を受けていることが示された。

 喫煙の影響は複数の形で現れると考えられる。1 つは酸化で,もう 1 つは胎盤における栄養膜細胞層の増殖阻害の可能性である。
 母親の喫煙が,胎児の肺の発達に影響を与えることは過去の研究から示されているが,胎児または新生児の免疫機能に及ぼす影響を調べた研究は比較的少ない。

 今回の知見から,母親の喫煙がアレルゲン,マイトジェン,微生物抗原に対する新生児の反応に有意な悪影響を及ぼすことが確認された。妊娠中の喫煙が,胎児に有害なことを示す多数の既存エビデンスに新たなエビデンスが追加される結果となった。(Copyright 2005 DoctorsGuide.com)[05年8月11日 (VOL.38 NO.32) p.01]
 

抗酸化物質と黄体ホルモンにCOX-2阻害薬併用~癌患者の食欲不振と悪液質に有効

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月19日(土)02時59分44秒
   カリアリ大学(伊カリアリ)腫瘍内科のGiovanni Mantovani部長らは「第 II 相臨床試験の中間解析結果から,抗酸化物質,栄養補助薬,黄体ホルモンとシクロオキシゲナーゼ(COX)-2阻害薬の併用が癌患者の食欲不振と悪液質に有効であることが示された」と多国籍癌支持療法学会(MASCC)/国際口腔腫瘍学会(ISOO)共催の第17回国際シンポジウムで報告。「中間解析では評価可能な31例の大部分が有効または著効であった」と述べた。

【除脂肪体重の増加を確認】
 Mantovani部長らは各種進行癌の患者39例を対象として,16週間にわたる治療を行った。被験者にはポリフェノール400mg/日以上を含む食事と併せて,n-3エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を強化した栄養剤 1 日 2 缶,酢酸メドロキシプロゲステロン 1 日500mgを摂取させ,さらにαリポ酸300mg,カルボシステイン・リジン塩酸塩2.7g,ビタミンE 400mg,ビタミンA 3万IU,ビタミンC 500mgから成る抗酸化療法を実施するとともに,celecoxib(Celebrex)を 1 日200mg投与した。

 治療効果については,(1)臨床状態〔他覚的臨床効果とECOG PS(Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status)で評価〕(2)栄養状態〔除脂肪体重,食欲,安静時エネルギー消費量(REE)で評価〕(3)臨床検査(炎症性サイトカイン,レプチン,活性酸素種,抗酸化酵素で評価)(4)QOL(EORTC QOL調査票の各種サブスケールで評価)-の 4 点から検討した。

 その結果,評価可能例の除脂肪体重は,1 か月後には平均1.0kg(P=NS),2 か月後には1.9kg (P=0.032),4 か月後には1.9kg(P=0.038)増加していた。
 治療期間中は体重増加に伴い食欲の亢進が見られた。また,炎症性サイトカインの血清中濃度が有意に低下していたのに対し,血清中レプチン濃度は有意に上昇していた。酸化ストレスの指標である活性酸素種の濃度は低下した。治療開始から 1, 2, 4 か月後の時点でEORTC QOLの各種サブスケールのスコアはすべて有意に改善していた。
 データが得られた31例のうち治療に応答したのは17例であり,うち13例は有効,4 例は著効と判定された。
  05年8月4日 (VOL.38 NO.31) p.43](Copyright 2005 DoctorsGuide.com)
 

喫煙配偶者持つ喫煙女性は脳卒中リスク高い

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月18日(金)01時40分36秒
  2005年11月10日 (VOL.38 NO.45) p.43]
 ニュージャージー大学(ニュージャージー州ニューアーク)Zeenat Qureshi脳卒中研究センター脳血管プログラムの責任者であるAdnan I. Qureshi教授は,喫煙男性と結婚した喫煙女性は非喫煙者と結婚した喫煙女性よりも脳卒中リスクが高いことをStroke(2005; 36: e74-76)に発表した。

<配偶者の喫煙が大きく影響>
 Qureshi教授は「受動喫煙により心疾患リスクが増えることは既に証明されている。われわれは脳卒中についても同様であるかについて研究を行った」と述べている。同教授らは第 1 回国民保健栄養調査(NHANES)の疫学的フォローアップ研究に参加した米国人女性5,379例について分析を行った。そして被験者の喫煙状況,配偶者の有無,脳卒中全体と虚血性脳血管障害の発症率を調査した。その結果,2,347例は喫煙歴がある,もしくは現在も喫煙を継続しており,そのうち1,904例は喫煙者と結婚していた。

 喫煙者と結婚した喫煙女性は非喫煙男性との結婚に比べ脳卒中全体の相対的リスクは5.7倍で,虚血性脳血管障害は4.8倍であった。喫煙男性と結婚した非喫煙女性の脳卒中の発症率は,非喫煙者同士の結婚と比べ,有意差は見られなかった。同教授は,非喫煙女性と結婚した喫煙男性は配偶者の受動喫煙を避けるのではないかと見ている。
 この所見は,脳卒中リスクを高める原因は自身の喫煙だけでなく,配偶者の喫煙も含まれることを強調している。同教授は「医師が患者の脳卒中リスク軽減を本当に望むなら,患者自身の喫煙習慣だけでなく,配偶者や恋人の喫煙にも注意を向けるべきである」と述べている。
 

胸部X線:健康診断で廃止検討、有効性に疑問 厚労省

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月15日(火)03時59分7秒
   胸の病気の早期発見を名目に毎年1回、職場の健康診断で実施されている胸のエックス線検査について、厚生労働省は法的義務付け廃止の検討に入った。

 検査の有効性を示す証拠がないためだ。すでに専門家による検討会(座長・工藤翔二日本医大教授)を設置しており、結論次第で来年度にも廃止する。しかし廃止で1000億円規模の影響が出るとみられる業界は、検討会で「有効だとの証拠はないが、有効でないとの立証もない」と猛反発。日本医師会の委員も同調しており、最終調整は難航しそうだ。

 エックス線検査は労働安全衛生法の規則が定める職場健診の1項目。同法は72年の施行以来、事業者に対し年1回の実施、労働者には受診を義務付けており、罰則もある。受診対象者は現在、約5900万人に上る。

 結核予防法も年1回の検査を義務付けていたが今年4月に義務は廃止された。見つかる結核患者が受診者1万人に1人未満と少なく、発見の利益よりエックス線被ばくの害が心配されるためだ。

 同省は当初、労働安全衛生法での義務も同時に廃止する考えだった。同省の阿部重一・労働衛生課長は今年1月、業界団体の「全国労働衛生団体連合会」(事務局・東京都港区)の幹部らに「4月から廃止したい」と明言。だが連合会の反対などで4月の廃止を見送り、検討会を設置した。

 検討会では矢野栄二委員(帝京大医学部教授=公衆衛生学)が、職場健診での肺がんの発見率は低く見落としが多い▽他の病気も検査以前に症状が出るなどで健診で探す意義は薄い▽エックス線被ばくの影響で発がんする人が延べ数万回から10万回の受診に1人出ると推計される--と指摘。利益と危険のバランスを考え、義務を廃して特に必要な人だけを検査すべきだと主張している。

 一方、連合会副会長の柚木孝士委員は、検討会に出した資料で「(個々の病気の発見法としては)優れた検査法とする根拠は乏しい」と認めながら「有効性が低いとする根拠は確立されていない」と存続を訴えている。

 職場健診の費用は全国で年間3000億円から4000億円と推定される。連合会の梶川清専務理事は「廃止は健診料金の大幅値下げや受診者の急減につながりかねず、死活問題だ」と言う。

 阿部課長は「従来は、とにかく検査するのは良いことだとやってきたが、今は有効性の証拠が求められる時代だ」と話している。【高木昭午】

毎日新聞 2005年7月17日 3時00分
 

カルシウムとビタミンDで骨折は減らず

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月15日(火)03時56分38秒
  英・ヨーク大学(ヨーク)保健科学のJill Porthouse博士らは,カルシウムとビタミンDのサプリメントが地域で暮らしている高齢女性の骨折リスクを減らす証拠は認められなかったとBMJ(2005; 330: 1003-1006)に発表した。

【看護師の助言付きで服用】
 Porthouse博士らは,プライマリケア診療所を訪れた70歳以上の女性で大腿骨頸部骨折リスクが高いと見られる3,314例を抽出し,治療群と対照群にランダム化割り付けした。

 治療群は開業看護師から骨折リスクを減らす方法について助言を受け,カルシウムとビタミンDの錠剤を毎日服用した。対照群は食事と転倒予防に関するパンフレットを与えられただけだった。全例とも平均 2 年間モニターされた。

25か月に及ぶモニター期間の骨折率は予想よりも低く,治療群4.0%,対照群3.7%で両群間で有意差は見られなかった(P=0.97)。調整後オッズ比は1.1だった。

 骨折するまでの期間にも差は見られなかった。サプリメントが骨折や転倒のリスクを低下させた証拠や,QOLを改善した証拠はなかった(オッズ比 0.98,95%信頼区間0.79~1.20)。また,治療へのコンプライアンスが高い女性の骨折率が低下した証拠も見られなかった(同1.03, 0.68~1.56)。

 同博士は「他の試験なども考慮すると,カルシウムとビタミンDのサプリメントはプライマリケアで骨折を減らす介入としては有効とは言えないようである」と結論付けた(MT誌05年7月28日号 / Vol.38 NO.30 / P.02)。

【コメント】
 骨はCa=ヒドロキシアパタイトだけではなく、コラーゲン=タンパク質ですから、むしろタンパク摂取(質が大事)と、コラーゲン線維の三つ編み構造が丈夫であるためにはビタミンCの方が大事です。

 白人女性ならタンパク摂取は十分でしょうから、ビタミンCサプリメントや野菜摂取量と骨折リスクの相関をとれば、有意差が出たはずです。

 これで私の積年の諸説「骨太牛乳では骨折や骨粗鬆症を防げない」が証明されたようなもんです(笑)。
 

心筋梗塞:総コレステロール値と無関係 青森の教授ら発表

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月15日(火)03時53分49秒
   血液中の総コレステロールの値は、心筋梗塞を発症する危険性とほとんど関係がないとの調査結果を、青森県立保健大の嵯峨井勝教授(環境保健学)らが15日、東京都内で開かれた日本動脈硬化学会で発表した。関係するのは血圧や「善玉」と言われるHDLコレステロールの値だった。嵯峨井教授は「総コレステロールより血圧に注意し、禁煙と運動で善玉コレステロールを増やすべきだ」と訴えている。

 同学会は、血液1デシリットル中の総コレステロールが220ミリグラム以上を「高コレステロール血症」と定め、心筋梗塞の可能性が高まるとして、喫煙者や45歳以上の男性、55歳以上の女性は220未満に抑えるべきだとの指針を発表している。220以上は全国で2300万人と推定されるが、今回の調査は指針に疑問を呈する形となった。

 嵯峨井教授らは、04年度に青森県内で健康診断を受けた40歳以上の男女1491人について、総コレステロール値やHDL、血圧、年齢、性別、喫煙の有無などを調査。全国の男女5万人を6年間追跡して心筋梗塞の発症率を調べた別の調査と比較し、各個人が健診後6年間に心筋梗塞を発症する確率を計算した。

 総コレステロールが260程度でも、大半の人の発症率は1%未満にとどまった。180程度でも、喫煙などの影響で同約5%に達する人もおり、総コレステロール値と心筋梗塞の発症率にはほとんど関係がなかった。【高木昭午】

▽佐久間一郎・前北海道大講師(循環器科)の話 私たちが北大で患者と健康人計約2500人を比べた分析でも、心筋梗塞の発症と総コレステロールに関係はなく、あるのは血圧やHDLだった。学会の指針は、遺伝的にコレステロールが高まって心筋梗塞を起こしやすい人を含むデータをもとに作られた可能性がある。

毎日新聞 2005年7月16日
 

女性ホルモン肺がんに関与 発生率に2倍以上の差

 投稿者:みね  投稿日:2005年11月15日(火)03時51分34秒
   初経が早かったり閉経が遅かったりして女性ホルモンにさらされる期間が長い人は、肺がんの発生率が2.2~2.5倍と高いことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎 国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学研究で分かった。札幌市で開かれている日本癌学会で15日発表する。

 乳がんも女性ホルモンと関連があることが分かっているが、肺がんとの関連を指摘する疫学研究は国内では初めて。

 卵巣などを摘出しホルモン剤を服用している女性の肺がん発生率も2.4倍と判明、津金部長は「メカニズムの解明とともに、投与量が多すぎないかの研究を進めるべきだ」と話している。

 研究班は秋田県や高知県など全国9地域で、40~69歳の喫煙していない女性約4万5000人の健康状態を、8~12年追跡調査した。

 153人が肺がんになり、初経が16歳以上で閉経が50歳以下の人に比べ、初経が15歳以下だったり閉経が51歳以上だったりした人の肺がん発生率は、2.2~2.5倍高かった。

 また、卵巣摘出などで人工的に閉経しホルモン剤の投与を受けてきた人の肺がんの発生率は、自然閉経でホルモン剤なしの人の2.4倍だった。
 

レンタル掲示板
/7