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コロナ災害は医療制度改革による「人災」だ

 投稿者:まっぺんメール  投稿日:2020年 4月16日(木)13時37分11秒
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  コロナ災害は医療制度改革による「人災」だ
医療改革制度を直ちに撤回し、ベッド数・検査体制の拡充を!
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■民営化に並行し断行された医療制度改革

  2001年、「聖域なき構造改革」を掲げて総選挙に圧勝した自民党小泉内閣は、それまでにも中曽根政権や橋本政権などによって進められてきた公共サービスの民営化をさらに一層推し進め、郵政、道路公団、各種の金融公庫などを次々に民営化していった。この構造改革の一環として、医療制度改革も並行して推し進めていった。その具体的内容は、「給付と負担の公平化」「医療費適正化」などの美名の下に、入院の必要な患者に入院日数削減を強制し、在宅医療・介護へと切り替えさせるものであり、また点数制度を導入し医師の診療報酬を削減、病院勤務にも成果給を導入し、患者の負担を増加するものである。
 またこれまでの保健医療を見直し、保険料を3割負担へと引き揚げることとなった。

■医療制度改革は高齢者切り捨て政策だ!

 2006年9月、小泉政権を引き継いだ第一次安倍内閣は、この医療制度改革を推し進め、保険料の見直しを進めてきた。
 2006年と言えば、1947~9年に生まれた団塊の世代が60歳定年に近づき、年金給付と高齢者医療の増加が予測された。この時すでに医療費負担が増加の一途を辿っていた。厚労省は前年の年金制度改革、介護制度改革に続いてこの年5月には医療制度改革についての「基本的考え方」を社保審医療保険部会に示していた。それによれば「医療費適正化計画」に基づいて5カ年計画で医療費の大幅負担の削減を目指している。中・長期の対策によって、団塊世代が高齢化のピークを迎える2025年時点で、総額11%、医療給付費の6・5兆円削減、医療費ベースでは7・7兆円の削減が可能と推定している。
 つまり厚労省は、老齢者が増え老人医療の充実化がますます必要となりつつある時に、それに逆行する「削減計画」をぶち上げたのだ!
 さらに驚くべきことには、2008年から新しく「後期高齢者医療制度」が始まり、75歳以上の高齢者は個人単位で保険料の支払いをしなければならなくなってしまった。また、健康保険料率も、介護保険料率も少しずつ引き上げられている。

■ベッド数20万床削減を目指してきた政府

 公営企業の民営化、年金制度改革、医療制度改革は一体のものである。「福祉目的」と称して消費税を引き上げながら、税収で得た資金のこれらの事業への投入を削り続け、個人・民間に負担を押し付けているのがこの20年以上にわたって続けられている自民党の政策である。その結果、市民の生活水準はますます切 り詰められて行く。医療においては、地域医療の縮小、病院経営の 統廃合が全国的に進められている。2008年と2018年とを比較すると、数の上では病院の数が減り、一般診療所が増えているが、それとは逆にこの10年 間で病床数は176万4871床から164万8657床へと11万6214床も減っている(厚労省発表)。
 まだ新型コロナウイルス問題が起こる前の昨年10月28日、政府は経済財政諮問会議を開き、社会保障制度改革について議論した。その中では何と!全国の 病床数を2025年までに13万床削減することが提言されている。それどころか5年前の2015年には30~34万人を自宅や介護施設での治療に切り替 え、20万床削減することが目標とされていたのだ。

■すでに事実上の「医療崩壊」が始まっている

 このような時に、新型コロナウイルス感染が始まったのだ。
  大きな病院を削減し小さな診療所ばかりにしたために検査体制が整わなくなり、検査技師も検査施設も不足してしまった。そのために全国でどれだけ感染が広がっているのかを把握することができなくなる事態に陥った。また、病床数がギリギリの数に減らされてしまったために入院治療も制限せざるを得ず、それもあって検査数を制限しなければならなくなった。日本の新型コロナ対策は今このような麻痺状態にあるのだ。事実上の「医療崩壊」である。
 4月15日、厚労省クラスター対策班は、適切な対策を取らなければ大規模な感染の広がりが起こると予想している。しかし政府は「検査数を増やせば医療崩壊に陥ってしまう」と悲鳴を上げている。誰のせいでそうなったのか!新型コロナ感染に対応できない今の日本の医療体制は小泉政権以来連綿と続けられてきた医療体制の削減に原因がある。これは「人災」である。
 緊急事態へ向けて外出を制止しているだけでは全く足りない。何よりも重要なのは大型予算の投入で市民の生活を安定させると共に、検査・治療体制を拡充することである。これまで行われてきた医療改革制度を直ちに撤回し、削減されてきた十数万の医療ベッド数を回復させるべく、大幅増加していくべきである。(4月15日)
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